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楼主様の苦悩。
おなまえは?
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ドサッ…と下ろされたのは、私たちが用意したお座敷とは違う部屋だった。
部屋にはご丁寧に布団が敷かれており、部屋を照らす明かりも普通のそれよりは小さい。
…あの大雑把そうな剣八様がここまで用意するとは、ある意味感動モノだ。
「(だけどっ…。)剣八様っ、困ります!」
「アァ?京楽のやつは良くて俺はダメなのか?」
「京楽様にはお酒を注いでいただけですっ。」
「知らねェなァ…。」
覆いかぶさってくる剣八様を押し退けようとするが、体格差があり過ぎてビクともしない。
むしろ逃げようとする私を楽しむように剣八様の手がゆっくりと私の太腿を撫であげた。
「ゃっ…/////!」
「大人しく抱かれろや…。」
「っ…わ、私は楼主ですっ…////!」
「関係ねェ…。俺はテメェ以外を抱く気はねぇっつってるだろうが。」
「そういう問題じゃなくてっ…!!」
剣八様の手に反応してビクリと跳ねる私の身体。
最後の抵抗だと剣八様の手を握れば、剣八様は少しだけ目を見開いてからニヤリと口角をつり上げた。
「随分と懐かしいな…。」
「はっ…?」
「…テメェを初めて抱いた日を思い出す。」
チュッ…と私の手に口付けを落とす剣八様に今度は私が目を見開く。
この人は、覚えていたのか…私のことを。
あの時、私は名前すら教えなかったのに…。
「あ…?何泣いてんだ、テメェ。」
「えっ…泣いてませんっ…。」
「チッ…泣くな、俺に涅みてぇな趣味はねぇ。」
「っ……。」
思わず抵抗をやめて顔を隠す。
さり気なく目元を指で撫でれば、剣八様の言う通り涙がこぼれていた。
まさか私にこんな乙女らしい一面が残っていたとは…自分でも驚きだ。
「おい、名前。」
「!は、はいっ…。」
「…とりあえず、良い声で啼けや。」
そう言って落ちてきた口付けは、あの日と同じようにとても優しかった。