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外堀から埋めるタイプ
おなまえは?
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「にしてもさ、さすがに腰パン過ぎない?」
「あ゙…?」
「制服、さすがに腰パン過ぎるよ。よく先生達に怒られないね?」
「別にいいだろうが。」
「いいや、良くない。良くないよ爆豪君。」
何故か自分のお弁当よりも私のお弁当をつつく回数の方が多い爆豪君を横目にブンブンと首を振る。
元からダボダボな服装が好きなんだな、とは思っていたけども…まさか制服までダボダボに着るとは思わなかった。
まだ入学してすぐなのに。
既にここまで着崩していては卒業する時には最早制服すら身につけないのではないだろうか。
「(…いや、さすがにそれはないか。)」
「おいクソ名前。さっさと食わねェと時間なくなんだろうが。」
「…時間の前にお弁当の中身が無くなりそうだよ。」
「あ?…ならコッチ食っとけや。」
そう言って差し出された爆豪君のお弁当を遠慮なく口に入れる。
なにこれ、うま。
爆豪君ママってば天才なのでは?
「とりあえずこの唐揚げの作り方を今度教えて貰ってきて欲しいな、爆豪君。」
「嫌だわ、俺じゃなくてテメェが教われ。」
「いやいや、私が爆豪君のお母さんの所にいってこの唐揚げの作り方教えてくださいって言ったらもうアレだよ?勘違い通り過ぎて外堀埋めていく感じだよ?」
「何言ってんだテメェは。」
「ごめん、私もよく分かんないけど。」
“とにかく腰パンやめなよ。” ともう一度呟けば爆豪君からしつこいと睨まれる。
せっかく長い脚を持っているのに何故腰パンをするのだろうか。
こっちはもっと脚を長くしたくても出来なくて困っているというのに…。
「せっかくカッコイイのに勿体ないよ、爆豪君。」
「あ゙?」
「あ、カッコイイで思い出した。クラスの中に1人すごい整った顔の男の子いたよね?」
「……。」
「しかも三奈ちゃんが言うには推薦だって。顔整ってて頭良いとかズルいよね。」
“神様ってば不平等だ。”
そう言ってデザートのイチゴを取り出せば横から伸びてきた手がそのイチゴをタッパーごと奪い去る。
それに驚いて爆豪君を見つめれば、相手は心底不機嫌そうな顔のままイチゴを一気に口の中に入れ込んだ。
「あぁッ…!!爆豪君何してんの!?」
「るせェッ!!」
「いやいや怒りたいのはコッチなんだけど!?」
「テメェがペチャクチャ余計なことばっか喋って食わねェのがいけねぇんだろうが!!」
「だからって全部食べることないじゃん!!」
全く反省した素振りを見せない爆豪君の胸倉を掴んでブンブンと揺さぶる。
こんなことなら爆豪君なんか放置して三奈ちゃんと食堂に行っておけばよかった。
爆豪君との言い合いを続けながら過ぎていくお昼休みにそんなことをつい思ってしまったりした。