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これが雄英クオリティー
おなまえは?
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すごい音を立てて飛んでいくボール。
爆豪くんの時と同じように速く、高く、遠くまで飛んでいくソレに隣の爆豪くんの目は見開かれた。
「先生ッ…まだ、動けますッ…!」
「こいつ…!」
“703.5m” と書かれた端末を見てイレイザー先生の口角が吊り上がる。
どうやら緑谷君はイレイザー先生の求める最良以上の答えを導き出したらしい。
「(ボールを押し出す最後の指先だけにONE FOR ALLを使ったんだ…。まさに、最小限で最大のパフォーマンス。)」
「な゙ッ…!?」
「(そして隣の彼は爆発3秒前…。)」
コソコソ…と騒ぎに巻き込まれないようその場を離れれば、案の定そのまま緑谷君へと殴りかかる爆豪くん。
そんな爆豪くんの身体にイレイザー先生の捕縛布が巻きついたのを見て、さすが先生は強いな…なんて感心してしまった。
「ったく、何度も個性使わすなよ…俺はドライアイなんだ。」
《(個性すごいのにもったいない…!!)》
「ッ……。」
「時間がもったいない。次、準備しろ。」
しゅるり…と解放された爆豪くんの横を緑谷君が気まずそうに通り過ぎる。
そんな緑谷君を睨みつける爆豪君の目には明らかな怒りと、僅かばかりの焦りが垣間見えた。
「(悲観することなんて、何もないのに…。)」
未だに立ち尽くす彼の背中を見て息を吐く。
緑谷君が個性で強くなろうが何しようが、爆豪くんの個性が変わるわけじゃない。
けど、そうもいかないのは彼らに何かしらの確執があるからで…それは他人の私には分かりえないものだ。
「…爆豪くん。」
「石っころだったんだッ…。」
「爆豪くん、行こう?」
「アイツはッ…ただの道端のーーー。」
「爆豪くん。」
それ以上は言うな、という意味を込めて爆豪くんの両頬をペチンと叩く。
周りからの視線は気になるが、今は爆豪くんの興奮を抑えることが最優先だろう。
「な、に…しとんだクソ名前ッ…。」
「爆豪くんの冷静さを取り戻させてる…?」
「!……余計なことすんな。」
「お礼はアイスでいいよ?」
「チッ…。」
未だに爆豪くんの両頬を包む私の手をペシンッと叩き落とす爆豪くんにクスクスと笑う。
どうやら切り替えられたようだ。
そう思って自分も戻ろうかと踵を返して、周りから突き刺さる視線に一応ヘラリと笑っておいた。
「うちの暴れん坊がご迷惑おかけしてすみません。」
「誰が暴れん坊だクソ吸血鬼女がッ…!」
「なッ…それ禁止って言ってるじゃん!」
暴れん坊、と言われ怒った爆豪くんの売り言葉に買い言葉で始めた口喧嘩はキレかけたイレイザー先生によって止められるまで続きました。
→ To be continued.
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