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これが雄英クオリティー
おなまえは?
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教室に入ると身体中に注がれる視線。
それに少しばかり驚いて立ち止まれば、見たことない赤色が私を見てニパッと笑いかけてきた。
「苗字っ!!」
「……え!?切島君!?」
「おう!!」
「な、なんか…変わったねッ…?」
ブンブンと手を振るその子と受験の時の彼を重ね合わせてポロリと本音が溢れる。
髪色も変わってるし、なんだか表情とか雰囲気も少し違っている気がする…。
そう思いながらジッと見つめ続けていれば、切島君は少し気恥ずかしそうに頬を掻いてからあの日と同じように笑った。
「改めて、これからよろしくな。」
「あ、そうだね!よろしくお願いしまーーー。」
「クソ名前ッ!!」
「「!!?」」
笑顔の切島君に頭を下げようと視線を下げた瞬間に聞こえた私を呼ぶ例の怒鳴り声。
あぁ、そうだ。
まず一番最初に彼を止めようとしていたのをすっかり忘れていた。
そう考えた時には私と切島の隣に見慣れた金髪が見えて、伸びてきた手が私の腕をガシッと掴んだ。
「遅ェ!!」
「まだ時間に余裕あるのに?」
「るせェ!さっさとコッチ来い!!」
「え、ちょ、ごめん切島君!また後で!!」
「あ、おう…?」
いきなり怒鳴りつけた爆豪君とそれに素直に従う私を不思議そうに見送る切島君に相変わらず良い子過ぎるくらい良い子だなぁ…と微笑む。
早いところ切島君の爪をもらって煎じてから爆豪君に飲ませよう。
その方が彼のためにもなる。
ドサッ…と適当な席に私を座らせた爆豪君を見てそんなことを決意していれば再び教室の扉がガラリと音を立てて開いた。
「(開いた音でついアッチを見ちゃうのは不可抗力かもしれないな…。)」
「チッ……。」
「!……あ。」
開いた扉の先には見慣れた緑のもしゃもしゃ。
なるほど、爆豪君が舌打ちするわけだ。
バチリと目が合った彼は私の隣にいる爆豪君に気づいて緩みかけていた頬を引き攣らせる。
それがまた爆豪君の怒りを買って舌打ちが溢れたのを見て、このまま殴りかかりでもしたら困ると今度は私が爆豪君の腕を掴んでおく事にした。
「!…ンだ、この手。」
「んー、爆豪君が今にも飛び出しそうな顔してたから一応掴んでおこうかなって。」
「そこまで考えなしじゃねェから離せ。」
「じゃあ離したら自分の席戻る?」
「…アイツ連れて便所に行くだけだ。」
「(顔がそうは言ってないんだよなぁ…。)トイレなら私が一緒に行ってあげるよ?」
“それなら寂しくないでしょ?”
なんて笑ってみせれば、爆豪君は心底不機嫌そうな顔をして私の顔面を掴む。
それから耳元で “女連れて便所行けるか。” と言われてしまったため、それもそうかと再び笑ってしまった。