↓↓
入学準備!
おなまえは?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
雄英高校への入学が決まって2日後、爆豪君から呼び出され、一緒にファミレスに来ていた。
「被服控除の紙…?」
「もう書いたんか。」
「あー、ある程度は?」
「見せろや。」
「え…なんで?」
「何のために待ってこいっつったと思ってんだよ。いいからさっさと見せろ。」
相変わらず柄の悪さ全開で差し出された手がヒョイヒョイと動く。
まぁ別に見せて減るものでもないし、正直誰かの意見を聞きたいとも思っていたし丁度いい。
そう思って差し出した紙はすぐに取り上げられ、目を通した爆豪君は呆れたように息を吐いた。
「だぜぇ、却下。」
「却下!?え、あれ、私のヒーローコスチュームだよね!?」
「ンだこのクソダサジャージは。」
「く、クソダサジャージ…。」
そんなにダサいのか…と投げ返された紙を見る。
動きやすいからとズボンを選択して、上は上着と半袖どっちもあればいいやと要望を書いた。
しかしその他が思いつかず、とりあえず黒で塗りつぶした絵を書いたのだが…。
「(昔から洋服のセンスいまいちって言われてたし自覚はあったけども…。)」
「…予備の紙、貸せ。」
「え…?」
「いいから貸せやノロマカス女。」
「(ノロマカス女ッ……。)」
なにやら今日は暴言が雑だしストレートだ。
そう思いながら差し出した予備の紙に爆豪君がイラストを書いていく。
上手いとも下手ともいえない普通の絵だが、これを爆豪君が書いていると思ったらなんだか不思議な感じがした。
「ズボンは黒だ。ジャージじゃなくて、伸縮性のあるタイトズボンなら動けんだろ。」
「あ、うん。」
「靴はブーツにしとけ。テメェは身体が細ェ、足の周りはガッチリ固めとけや。」
“その方がお得意の蹴りも強くなるしなァ。”
そう言いながらイラストと文字をを書き足していく爆豪君にコクコクと頷く。
なんと、あんなに悩んだものがどんどん綺麗にまとめあげられていく。
戦闘センスだけじゃなく服のセンスもあるとは…爆豪勝己という男に出来ないことはないのだろうか。
「羽根はどうすんだ。」
「あ、ある状態でお願いします。」
「服から生やすんか。」
「え、確かに…。」
いつもは背中が空いているシャツを着て出していたし、制服の時とかは出さないようにしていた。
けど、ヒーローコスチュームなら羽根がある状態にしておかないといけないだろう。
「背中、開けようかな。羽根ない時は上着みたいなのあったら嬉しいかも。」
「…開けんのは背中だけな。」
「あ、うん。」
「手先と口元はどうすんだ。」
「手袋欲しい、出来れば肘上までの。口元は…何かいるかな?」
「…ヘドロん時、喉やられてたろ。」
少しだけ気まずそうに呟かれたその言葉に、そんなこともあったなぁと頷く。
私の音波は声と共に出すため常に喉への負担はかなり大きい。
けど、音波は出せるのに喉を守るなんて難しいこと出来るのだろうか?
「んー…サポート系ってあんまり勉強してないからわかんないなぁ…。」
「…とりあえず書いとく。アッチも無理なら無理っつうだろ。」
「…ん、わかった。」
“ありがとう、爆豪君。” と笑えば、返事の代わりに頭をグシャグシャと撫でまわされた。