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USJ襲撃事件 1
おなまえは?
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「今日のヒーロー基礎学だが…俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった。」
「(なった…ってことは特例?やっぱり雄英バリアのことがあったからかな…。)」
「はーい!何するんですか!?」
「災害水難なんでもござれ、人命救助訓練だ…!!」
《!!》
相澤先生のそんな言葉があってから、それぞれのヒーローコスチュームに着替えてバスに乗り込む。
乗り込む前に名簿順に並ぼうと提案した飯田君の狙いとは裏腹に、バスは座席の半分が向かい合わせになっているタイプで…落ち込んだ飯田君を三奈ちゃんが慰めていた。
「爆豪君、本当に窓側じゃなくて良かったの?」
「あ゙?…別に、テメェほど座席にこだわりはねェから気にすんなや。」
「そう?…ありがとう。」
そうお礼の言葉を零せば、隣に座っている爆豪くんがプイッと視線を逸らす。
どうやら相変わらずツンデレ継続中のようだしこれ以上は何も言わない方がいいのだろう。
そう思って窓の外へと視線を向けた時、私たちよりも前の座席から緑谷君の驚いたような声が響いてきた。
「そそそそ、そうかな!?いやでも僕のはー!!」
「待てよ梅雨ちゃん、オールマイトは怪我しねぇぞ?似て非なるアレだぜ!」
「(あぁ…。緑谷君がオールマイトと個性が似てるって言われたのか…。)」
窓の外に視線を向けながら会話を盗み聞きして事の流れを把握する。
正直パワー増強型の個性を持つ人間なんて世界中にいるし、普通にしていれば個性を受け継いでいるなんて思わないけど…。
「(緑谷君は嘘つくの下手だなぁ…。そして切島は本当に良い仕事をしてくれる。)」
「しかし増強型のシンプルな個性はいいな!派手で出来ることが多い!俺の硬化は対人じゃ強ェけどいかんせん地味なんだよなー。」
「ぼ、僕はすごくカッコイイと思うよ!プロにも十分通用する個性だよ!」
「プロなー!しかしやっぱヒーローも人気商売みてぇなとこあるぜ!?」
「僕のネビルレーザーは派手さも強さもプロ並み。」
「でもお腹壊しちゃうのはヨクナイね!」
キャッキャッとお互いの個性について盛り上がるクラスメイト達につい頬が緩む。
やっぱりヒーロー科は特殊だ。
そんな科にいる生徒も一人一人面白い人達ばかりで3年一緒にいても飽きない自信がある。
そんな事を思っていれば話題の中心で話していた切島くんが私たちの方を向いて、それから嬉しそうに笑ってみせた。
「派手で強ェっつったらやっぱ轟と爆豪だな!」
「!…けっ。」
「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なさそ。」
「んだとコラ出すわッ!!」
「ほら。」
「ば、爆豪君いきなり立ったら危ないって!」
「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげぇよ。」
「テメェのボキャブラリーは何だコラ殺すぞ!!」
途端にギャンギャンと文句を言い始める爆豪君の腕を掴んでどうにか座席へと座らせる。
それからこれ以上煽らないで、とみんなに視線を投げかければ今度はそんな私を見た三奈ちゃんが目を輝かせた。
「それを言うなら苗字だって負けてないよね!コスチュームはちょっと地味だけど可愛いし背中の羽根もカッコイイし!」
「あはは…私は人気とかあんまり興味ないよ。どちらかといえば私もアングラ系ヒーローになりたいし。」
そう言ってチラリと先頭の方に立っている相澤先生を見ればバチッと交わる視線。
わざと皆の前でイレイザーヘッドに憧れているとバレるような事を言った私に驚いているのだろう。
その眉を中心に寄せた相澤先生が“もう着くからいい加減にしておけ。”と呟いた時、窓の外には巨大なドーム型の建物が見え始めていた。