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一緒にいること
おなまえは?
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“ヒーローチーム、WINーー!!!”
その言葉を聞いた時、私が見ていたのは核兵器を確保したお茶子ちゃんではなかった。
もちろん唖然と立ち尽くしていた飯田君でも、ゆっくりと倒れていくデク君でもない。
“っ……。”
「……勝己…。」
全く…なんで顔をしているんだ。
アンタは生まれ持った個性にも恵まれていて、戦闘センスだってピカイチ。
今回デク君に負けたからって、アンタの未来が潰れた訳じゃないんだから。
小さい頃から、この爆豪勝己という男は皆の中心に立つことが当たり前という男だった。
「おいデク!早く行くぞ!!」
「ま、待ってよ!かっちゃん!!」
「勝己、デク君待ってあげよう?」
「名前は女だから付いてくんな!」
「やだ!私も行くもん!」
やれば何でも出来ちゃうタイプで、ド派手な個性は誰もがヒーロー向きだと騒ぎ立てた。
そんな彼が唯一たじろぐ相手…それがデク君。
デク君は優しい。あと意外とちょっと頑固。
個性が出現しなくてもヒーローになる事を諦めず、ひたむきに努力を続けていた。
とにかく真っ直ぐな彼の優しさと強さは、勝己にとって邪魔なものなのだろう。
「うそっ、デク君!?」
「あ、名前ちゃんっ…!」
「ビックリしたっ…デク君も雄英受けてたんだ?」
「う、うんっ…。名前ちゃんも。」
「まぁね。勝己が受けるって聞いたから。」
「名前ちゃんは相変わらず…その、かっちゃんのそばにいるんだねっ…?」
「んー、そうだね。お守りみたいなもんだよ!」
でもまさか無個性だったデク君が個性を発現させていたと思わなかった。
しかも全国でトップクラスの雄英ヒーロー科に入学してるなんて…彼の頑固さには本当に驚かされる。
「(でも…自尊心の塊な勝己にしてみたらそんなデク君は目の上のタンコブだよね…。)」
「あ、名前ちゃん!」
「お茶子ちゃん、勝己見なかった?」
「爆豪君っ…?さっき荷物持って出て行っちゃったから帰っちゃったかも。」
「…そっか。」
仕方ない、励ましに行ってやるか。
そう思って私もそそくさと教室を後にした。
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