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幕間
おなまえは?
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目が覚めて、身体を起こす。
見慣れない部屋と、見慣れない景色。
あぁ、そうか。
俺は尸魂界に来ていたんだった。
そう理解して昨日の出来事を思い出せば、井上のおかげで治ったはずの傷跡がジクリと傷んだ気がした。
「あら、目が覚めましたか?」
「!」
「黒崎さん、でしたね。身体の調子はどうですか?」
「あ、あぁ…大丈夫だ。」
「そうですか。」
いつの間にか扉の前に立っていたその人は確か四番隊の隊長だと言っていた気がする。
そう思いながら聞かれた質問に答えていれば、相手は俺の身体をジッと見つめた後にニコリと微笑んだ。
四番隊なら花太郎の上司だろうか?
アイツが無事だったのかとか聞いていいのか?
「あのーーー。」
「苗字さんとは、どこでお知り合いに?」
「!」
「もちろん、答えられないのであれば構いません。」
「…現世で、知り合いに紹介して貰った。尸魂界でやらなきゃいけない事があるからって。」
「…そうですか。」
「名前さん、元は死神だったんだな。」
「…彼女は十一番隊の元副隊長でした。とても優秀な死神だったんですよ。」
「十一番隊…そうか…。」
俺の知っている十一番隊といえば一角と剣八か。
なるほど、確かに喧嘩好きっつうか戦い好きな所は確かに通じるものがあるかもしれない。
そんな事を考えながらベッドから立ち上がれば、卯ノ花さんは踵を返して先程入ってきたであろうその扉に手をかけた。
「あ、の。」
「他の皆さんも隣の部屋にいますよ。」
「そうじゃなくて、その…。」
「はい…?」
「名前さんと藍染って、どういう関係なんだ?」
それは俺の知らない、名前さんの過去の話。
そして、これから藍染達と戦うのであれば知っておかなければいけない真実。
「…そうですね、黒崎さんから見てどのような関係だと思いましたか?」
「え…あ、えと……元恋人、とか…?」
「元、という表現が正しいかは分かりませんが…概ねその通りです。」
「やっぱり…。」
「ですが、絆の深さでいえば恐らくそれ以上のものであったことは間違いありません。だからこそ…彼女は藍染惣右介を止めるためにココへ来たのでしょう。」
“昔から、誰かに頼るのは苦手な子でしたから。”
そう言って眉を下げた卯ノ花さんから何処となく寂しそうな雰囲気が漂う。
名前さんが連れていかれた悔しさを、この人も同じくらい感じているのだろう。
それが分かって改めて込み上げる怒りとやるせなさに、俺はただ自分の拳を握ることしか出来なかった。
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