↓↓
今宵、君のために飲む酒は
おなまえは?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「双天帰盾、私は拒絶する。」
織姫ちゃんのその言葉に反応した2つの光が兕丹坊の腕を囲い込む。
市丸ギンによってスッパリと切られてしまった腕を治せると聞いた時は信じられなかったが…。
「これは…時間操作…?」
「いや…井上のコレはそれ以上の力じゃ。いうなれば事象の拒絶、じゃな。」
「事象の拒絶って…。」
本来ならば人間が持つべき力じゃない。
そう言いかけた口を閉じて、その場から離れる。
兕丹坊を助けた私達は恩人だ、と隠れていた流魂街の住人達も出てきて何だか騒がしい。
「名前さん。」
「ん…なに一護、文句でも言いに来たの?」
「いや…すまねぇ。兕丹坊がやられてんの見て、考えなしに飛び込んじまった。」
「!…一護の成長にお姉ちゃん泣きそうです。」
「だから姉貴をもった記憶はねェ。」
それだけだ、と呟いて戻っていく一護に息を吐く。
ザワザワとざわめいていた精神もようやく落ち着いてきたらしい。
現世よりも濃い霊子濃度に身体が喜んでいる。
「本当に帰ってきたんだね、私。」
“そのようだな。”
「玉藻前も嬉しい?」
“我は何も思わん。ただ…現世よりはコチラの方が遊び甲斐はあるからな。”
「…でも基本戦わないよ?」
“分かっておる。我らの目的はあの藍染 惣右介を叩くことだからな。”
「なんか、嬉しそう。」
“当たり前だ。あの眼鏡は出会った頃から気に入らんかったからな。潰しがいがあるわ。”
きっと具現化していたら口角を吊り上げているであろう玉藻前の言葉にクスリと笑う。
好戦的なのは主人譲りだろうか?
それとも、私の方が実は玉藻前に影響を受けているのだろうか?
そんな事を考えながら瀞霊廷を見つめていれば、後ろから引っ張られるマント。
どうやら今後の方針が決まったらしい。
「志波 空鶴に会いにゆくぞ。」
「!…志波…?」
「そうじゃ。昔会ったことは?」
「いえ…。でも彼から話は聞いていました。」
そう呟けばコクリと頷く夜一さん。
彼、と言って伝わるということは私の知っている志波空鶴で間違いないらしい。
「…彼に、会えますかね?」
「……どうじゃろうな。」
フイッ…と視線をそらした夜一さんに首を傾げる。
夜一さんの言葉に感じた、小さな違和感。
その違和感の正体を、この時の私にはまだ理解が出来なかった。
1/4ページ