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相澤消太の隠し事
おなまえは?
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「え、エンデヴァーさんが…?」
「あぁ。」
「えええ…。」
思わず眉を寄せれば隣から溜息が聞こえる。
それに気づいてそちらに視線をズラせば、溜息をついた張本人である消太が心底不機嫌そうな顔でコチラを見つめていた。
「な、なに?」
「そういやエンデヴァーさんの所と組んで仕事したことがあったな…。」
「えッ…そうなの?」
「高校卒業してすぐな。その後サイドキック契約迫るエンデヴァーさんから必死に逃げてたぞ、お前。」
「親父のやつ、どっからか苗字さんのこと聞きつけたらしくて…会わせろってうるせェんだ。」
不快だ、と眉を寄せ話す轟はつい最近まで父親のエンデヴァーさんと折り合いが悪かったらしい。
それが体育祭をキッカケに融解し始めた、と聞いていたが…この顔を見る限り彼ら親子の距離はまだまだ遠そうだ。
「うーん…でも私はエンデヴァーさんと話したことも会ったこともないしなぁ…。」
「別に会いたくないならそれでいい。俺から親父に言っておくから苗字さんは気にしなくていいです。」
「んー…消太はどう思う?」
「…どっちでも好きにすればいい。ただ俺は別件で少しばかり立て込んでる。会いに行くとしてもついて行けねェぞ。」
そう言ってプイッと視線をそらす消太に見捨てられたと落ち込む。
パジャマ買いに行きたいと言った時は1人で出歩かせないと言っていたくせに、今回は放置プレイらしい。
全く…気分屋にも困ったものだ。
「…轟も来られないんでしょ?」
「仮免の補講がある。けど苗字さんが付いてきて欲しいならついてく。」
「轟。」
「…やっぱりダメらしいです。」
「(轟め、消太の圧力に負けたな…。)」
ギロリと轟を睨んだ消太を今度は私が睨む。
が、当の本人は気にも止めない様子で仕事の続きをし始めるものだから私の怒りはすっかり手持ち無沙汰になってしまった。
「…消太。」
「忙しい。」
「でも1人は嫌だ。私が極度の人見知りなの知ってるでしょ?」
「初耳だな。」
「ケチ。ケチレイザー。」
「何を言われても無理なもんは無理だ。」
「見捨てるんだ!ヒーローのくせに!立派なプロヒーローのくせにぃ!!」
“私がエンデヴァーに燃やされて真っ黒な灰になってもいいんだぁ!!” と消太の背中に泣きつく。
目の前で轟が驚いたように目を見開いているが、背に腹はかえられぬ。
とにかくエンデヴァーの所に単身で乗り込むのは無理だと訴え続ければ、無言で耐え続けていた消太から大きなため息が聞こえてきました。
「……分かった。」
「(勝った…!!)ありがとう、消太!」
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