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変化する世界
おなまえは?
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病院で生活し始めて1週間が経った。
相変わらず寝て、起きて、ご飯を食べて、ダラダラして・・・を繰り返す毎日。
警察的には私が再びヴィラン連合に狙われる可能性があるから保護している、という名目らしいが・・・。
「このままじゃ私が腐っちゃうと思わない?」
「知るか。」
「相変わらずクールガイだねぇ・・・。」
そう言いながらお茶を出せば、相手はプイッと顔を背けつつも私の出したお茶に口をつける爆豪君。
あれからほぼ毎日のように私を尋ねてくる彼が何を考えているのかイマイチ分からない。
私のことを警戒しているのだろうか?
そう思って試してやろうかとも思ったが、相手は私よりも年下の思春期男子だ。
「(それに、貴重な話し相手だもんね・・・。)」
「・・・これから、どうすんだ。」
「!・・・未定、だね。警察的には私を野放しにする訳にはいかないらしくてさ。・・・たぶん、大学も辞めることになると思う。」
これは塚内さんに言われたことだ。
保護、という名の監視。
それが私に対する警察の方向性だと教えてくれた。
私がヴィラン連合の仲間じゃないという確証が出てこない限り、それは仕方のないことだ。
「それより爆豪君は?学校そろそろ始まるよね?」
「・・・全寮制になるから平気だ。」
「!全寮制・・・?雄英がっ・・・?」
「あァ・・・。」
ムスッとしたまま答える爆豪くんの顔を見て、ふと違和感を覚える。
なんだか、少し元気がないみたいだ。
「・・・何かあった?」
「!は・・・?」
「なんか、元気ないから。・・・時間なら余るほどあるし、私でよければ話聞くよ?」
「・・・別に・・・。」
“なんもねェ。” と呟いた顔には思いっきり影がかかっていて、何も無い訳がなかった。
それでも、私に出来ることは少なくて・・・。
押し黙る彼が少しでも元気が出るようにと願いを込めて、彼の見た目よりフワッとした髪をよしよしと撫でる。
爆豪くんの赤い瞳がギロリと私を睨みつけてきたものの、そんなのは無視してニッコリと微笑んだ。
「ま、お姉さん何時でも暇してるから。話したいと思った時に話してくれればいいよ。」
「!・・・るせぇ・・・クソモブが。」
「アハハ、ツンデレ高校生かっわいいなぁ!」
「あ゙ぁ!?可愛いとか言ってんじゃねェぞッ!!」
ガタガタっと立ち上がって怒鳴り散らす爆豪くんに照れ屋さんだなぁ、と笑う。
彼と話している間は難しい事も嫌なことも考えなくて、すごく助かっている。
これが当たり前の日常になって・・・私の記憶の中から弔さんの声も、ぬくもりも、消える時が来る。
「(・・・それが、私の未来。)」
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