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監禁生活6日目
おなまえは?
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「…美味しいっ…。」
思わずそう呟けば、相手は嬉しそうに微笑む。
その人の笑顔を見て変わらないな…なんて感傷に浸ってみたりするけど、内心冷や汗が止まらない。
いやだって、今の状況はさすがにマズイっ…。
「(うおおっ…どうしよう私っ…!)」
「でもまさか名前ちゃんとこんな所で再会するとは思わなかったよ。」
「わ、私もです…オールマイトさんっ…。」
何故こんなことになっているのかというと…事の発端は数時間前に遡る。
「お出かけ…ですか?」
「あァ…今日も忙しい。トガヒミコに名前と出掛けるよう言っておいた。」
「…わかりました。」
そう頷いて目の前のご飯を口に含めば、私を後ろから抱きしめている弔さんが私の頭を撫でる。
ご飯を黒霧さん達のいる部屋で食べないのは雄英の子がいるからだろうけど…この部屋だと必要以上にくっついてくる弔さんのせいで気が休まらない。
結局朝方まで抱かれ続けて、2人で寝て、真昼間に起きて…今こうしてご飯を食べている。
のに、ずっと後ろから甘い誘惑が続けられているおかげで私の心臓は常にドキドキしてしまっているのだ。
「もし本当に名前の個性が出るなら…身長縮められるやつがいいな…。」
「へ…?」
「そしたらポケットに入れて持ち歩ける。」
「!そんなの…私も同じです…。」
チュッ…と重なる唇に目を閉じれば身体の向きを変えられ、真正面から抱きしめられる。
そのまま軽いキスを繰り返していれば自分の下で硬い何かが主張を始めたのを感じて、急いで弔さんから離れた。
「さすがにダメですっ…!」
「なんで。」
「黒霧さん達が向こうの部屋で待ってるって言ってたじゃないですか!」
「待たせておけばいい。」
伸びてくる手を掴んでギリギリと攻防を繰り返す。
たぶん本気になればすぐにでも押し倒せるのにそれをしない弔さんは本気ではなくて、単に私をからかって遊んでいるのだろう。
本当に、意地が悪い。
「とにかく!ちゃんとお仕事してきてくださいっ!」
「!…わかった。」
「お土産、買ってきますね?」
「ん…俺より先に戻ってろよ。」
「はい。…いってらっしゃい、弔さん。」
「…ん。」
コクンと頷いて、私の額にキスをしてから部屋を出ていく弔を見送る。
いつも思っていたけど、弔さんって挨拶しないんだよな…いってきます、とか。
まぁ…そのかわりに素直に頷いてキスしてくれたりするから私的には満足だけど…。
「…どんな生活してきたのかな、弔さん…。」
そんな事を考えながら、私は残りのご飯を食べ切ってしまおうと再びご飯に向き直るのだった。
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