↓↓
ド天然My darling
おなまえは?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「・・・・・・はぁっ・・・。」
「・・・どうしたんだ?何か困り事か?」
「焦凍君・・・。」
「俺に出来ることなら言ってくれ。名前の為なら俺は何だってする。」
そう言って私の頭をヨシヨシと撫でてくれる焦凍君に思わず眉を下げる。
壮大な勘違いとスキャンダルによって転がり続け、勢いで彼と結婚して早半年。
もちろん新婚生活は申し分ないくらい幸せだ。
焦凍君は多忙ながらも私を大切にしてくれるし、私も彼の為にと変わらずせっせと働いている。
スキンシップも夫婦の営み的なものも恥ずかしさは残っているものの順調で、周りからはお似合いだなんだと羨ましがられる。
・・・が、だからこそ悩むのだ。
「苗字さん書類チェックをー・・・って、もしかしてまだ悩んでるんですか!?」
「まだって・・・結構重大な問題なんだけど。」
「いやいや、どこがですか!おかげで好感度爆上がりしてますしアットホーム系のCM依頼も片手じゃ足りませんよ!?」
「CM・・・?」
「焦凍君は気にしないでいいよ。それよりそろそろ見回りの時間じゃない?」
「あぁ・・・本当に大丈夫か?」
「うん、大丈夫。焦凍君こそ、見回り気をつけていってきてね?」
「あぁ、行ってくる。」
私のおでこにチュッ・・・と口付けて部屋を出ていく焦凍君を笑顔で見送る。
そしてその姿が見えなくなった瞬間、先程よりも大きく深い溜息を零せば一部始終を見ていた部下がクスクスと笑った。
「相変わらずラブラブですねー?」
「・・・そこは、否定しないけど・・・。」
「私たち事務所スタッフ的には2人が順調そうで安心しかないですよ?」
「・・・・・・そう思ってくれるのは嬉しいけど、さすがにコレは・・・ねぇ・・・。」
そう呟いて手元にある雑誌記事を見る。
“抱かれたいヒーローランキング” と書かれたそのページには毎年のように焦凍君のカッコイイ写真が大きく載っていた筈なのに・・・。
「・・・・・・6位。」
「まぁ結婚したら自然と順位は落ちますよね。」
「・・・・・・・・・6位。」
「しかもテレビやらインタビューやらであんなに惚気ちゃったら、ねぇ?」
「っ・・・・・・ろ、6位っ・・・!!」
バンッ・・・と机を叩けば、目の前にいた彼女が落ち着いてくださいと私を椅子に座らせる。
が、落ち着いていられるわけが無い。
確かに焦凍君は結婚した。
それは公表しているし、真面目な焦凍君は質問をされる度に私との新婚生活を記者達に語っている。
「だとしてもっ・・・!ここ数年間守り抜いてきた1位がこんな簡単に崩れるなんてっ・・・!」
「この雑誌買ってるの20代が多いですからね、既婚者は自然と範囲外になるんですよ。」
「でもカッコ良さは変わってないでしょ!?」
「え、まぁ・・・そう、ですね?」
「ならせめて3位以内だと思わない!?」
「まぁそうですけど・・・さすがにあそこまで堂々と惚気られたら抱かれたいとか思わないですよ。」
“クールな所を売りにしてたから、尚更ですね。”
そう言って笑った部下に私は再び息を吐くことしか出来なかった。
1/3ページ