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USJ襲撃事件 1
おなまえは?
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教室についてから携帯を開けばヒーローNEWSが更新されていることに気がつく。
また朝からヴィランが暴れ回っていたのか…なんて呆れて、そのNEWSの主役がオールマイトさんだと分かって思わず息を吐いた。
「今日ヒーロー基礎学あるのに…。」
「オールマイト?」
「!?」
「あ、ご、ごめん!ヒーローNEWSの画面が見えちゃったからつい話しかけちゃったッ…!」
突然後ろから聞こえた声に勢いよく振り向けばアワアワと焦る緑谷君がいて、つい胸を撫で下ろす。
私とオールマイトさんの関係性を隠しているのについ零れた独り言でバレてしまうところだった。
そんな事を思いながら大丈夫だと緑谷君に伝え、もう一度携帯の画面に視線を落とす。
いくらオールマイトさんでも朝から3件の事件を解決したとなれば1日の活動限界時間を超えてしまった可能性がある。
そうなれば今日のヒーロー基礎学の授業を担当する事も不可能だろう。
「今日はヒーロー基礎学があるからって本人張り切ってたけど…もしかしたら厳しいかもね。」
「えッ…!?」
「(あ、そうか…緑谷君はオールマイトさんの中から個性が消え始めてるって知らないのか…。)」
「そ、それってオールマイトの活動限界じーーー。」
「緑谷君。」
「!」
“教室だからこれ以上は…ね?” と自分の口元に人差し指を当てて緑谷君を制する。
すると相手はハッと目を見開いて辺りをキョロキョロすると、小さくごめんと呟いた。
「この前オールマイトにも注意されたばっかりなのに僕ってば…!」
「オールマイトさんに?」
「あ、うん…戦闘訓練の日、帰ろうとしてるかっちゃん引き止めてその…話しちゃったんだ。」
「!」
「か、かっちゃんは馬鹿にされたって勘違いして怒って帰っちゃったけど…オールマイトに他言無用だって注意されちゃって…。」
その時のことを思い出して明らかに肩を落とす緑谷君に苦笑いを漏らして、それから“逆に口止めをしていなかったのかオールマイトさん…。”と心の中で呆れる。
緑谷君が言っているのは戦闘訓練が終わり爆豪君が落ち込んでいたあの放課後のことだろう。
緑谷君はオールマイトファンだし、自分のことを自慢して回るタイプでもないからとあの人が油断したのも頷けるけど…。
今後は念には念を入れてほしいものだ。
「(まぁ、緑谷君からしたら爆豪君を騙しているみたいで罪悪感があったんだろうな…。)」
「苗字さんに大切に使ってって言われたのに…ごめんね。」
「え、あぁ…大丈夫だよ。オールマイトさんが口止めしてないのがいけないんだし。」
「!……あ、のさ…ずっと気になってたこと聞いてもいいかなッ…?」
「え、なに?」
「その…オールマイトと苗字さんってその、どういう関係なのかなって…。」
周りに聞こえないよう小さく尋ねてきた緑谷君に思わず目を見開く。
てっきり緑谷君にはオールマイトさんから話しているものだと思っていたのに…。
「(忘れているのか、私に気を使ってわざと話していないのか…どっちなんだろ?)」
「い、言えないなら大丈夫!僕がその、少し気になっちゃっただけだから!」
「(とか言いつつ目が泳いでいる…。)」
本当なら私から今教えてもいいんだけど…。
そうしたら5年前の事件のことも話さないといけなくなるから色々と面倒だし…。
ここはオールマイトさんに丸投げしよう。
そう考えた私がもう一度人差し指を口元に当てて微笑めば、緑谷君は驚いたように目を見開いてからコクコクと激しく頷いた。
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