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外堀から埋めるタイプ
おなまえは?
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次の日、朝起きて2人分の朝食を準備していればガタガタと聞こえる物音。
今日から授業が始まると気合を入れていたオールマイトさんの部屋から聞こえるソレに息を吐いて、机にご飯を並べる。
それから朝食が出来たと部屋まで呼びに行けば、昔のヒーロースーツに身を包んだオールマイトさんが鏡の前に立っているところだった。
「…朝から何してるんですか、オールマイトさん。」
「名前君!?いつからそこに!?」
「今さっきです。それよりもそんな昔のヒーロースーツ着て何してるんですか?」
「見ての通りヒーロースーツの試着だ!今日から雄英の授業だからね!」
そう言いながら決めポーズをするオールマイトさんに呆れて息を吐く。
きっとこの場に緑谷君がいたら大興奮だろうけど、私としてはそんなことよりも早くご飯を食べて欲しい。
入職早々に遅刻する平和の象徴なんて見たくない。
「どっちのスーツで行くか迷っていてね!」
「…そうですか。それより早くご飯ーーー。」
「やっぱりコッチかなぁ!?」
「そうですね。それよりもーーー。」
「いや!やはり王道でコッチか!!」
「(ヒーロースーツに王道とかあるのか…?)」
「いや、やはりコッチ…いやでもコッチもッ…名前君はどれが良いと思う!?」
「デート行く前の思春期女子か。」
思わず出たその言葉に面白い冗談だと笑うオールマイトさんに呆れつつ近くのヒーロースーツを手に取る。
たしかコレは少し古めのデザインだが、オールマイトの歴代ヒーロースーツはどれも人気がある。
きっといつものヒーロースーツよりもコッチの方が生徒からの受けも良いだろう。
「これ。」
「お、それはシルバーエイジ時代のデザイン!」
「私個人的にはブロンズエイジの時のが一番好きだけど、あれは好き嫌い分かれるし…生徒からの受けならコレが一番だと思う。」
「HAHAHA、確かにブロンズエイジのヒーロースーツは賛否両論だったからな。」
「プロヒーローなのにヴィランみたいだって叩かれてたもんね、オールマイトさん。」
そう言って踵を返せば、満足したらしいオールマイトさんも私の後に続いてリビングへと入ってくる。
足取りは心做しか軽いし、雄英の授業を受け持つことが相当楽しみらしい。
「あ、オールマイトさん。」
「ん、なんだい名前君?」
「学校にいる間は私との関係がバレないように気をつけてね?」
「HAHAHA!分かっているさ!」
「名前も名字で呼んでね。」
「あぁ!」
「特別扱いもしないで。」
「もちろん!」
「話す時は必要最低限で。」
「HAHAHA!」
「返事しなければいいってものでもないからね。」
ブーブーとブーイングをするオールマイトさんをスルーして2人分のお弁当を詰めていく。
いよいよ雄英高校の授業が始まる。
私以上に気合いが入っているオールマイトさんを横目にみながら、私も口角を少しだけ吊り上げた。
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