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思い立ったが吉日
おなまえは?
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「ねぇねぇ。」
「ん?」
「ずっと思ってたんだけどさ、あんな美人で美意識高い彼氏って疲れない?」
友人のその言葉に、私は思わず苦笑いをもらした。
護廷十三隊の中でもガラの悪い戦闘好き集団、それが十一番隊。
死ぬなら戦いの中で派手に死ぬ。
それこそが最高の最期だと信じて疑わない彼らの中に咲く、一輪の花…綾瀬川弓親。
それが、私の恋人だ。
「名前。」
「!…あれ、弓親さん髪の毛切りました?」
「あぁ、少しだけね。」
「素敵です。」
「名前だけだよ、僕の小さな変化にも気がついてくれるのは。」
そう言って笑えば、ふわりと花が舞う。
涼し気な目元には男らしからぬ色気が漂い、サラサラの髪は乙女のように綺麗に艷めく。
そんな彼と付き合っていると聞くと、大体は皆にその質問をされる。
“あんな彼氏で疲れないのか?”
「(うーん…疲れる、かなぁ…?)」
「…ん?僕の顔に何かついてるかい?」
「あ、いえ…今日も美人だなぁって。」
「!当たり前でしょ、僕を誰だと思ってるんだい?」
私の言葉に嬉しそうに頬を緩める弓親さんは、はっきりいって可愛いと思う。
ていうか、本当に私には勿体ない恋人だと思う。
美意識高いとか尊敬しかないし、変にひん曲がっている男共なんかよりも強くて優しい。
あと、自分の懐に入れた人にはとにかく甘い。
一角さんとじゃれてる時なんて可愛くて可愛くて、何度も陰から見守ったよ私。
「(強いていえば弓親さんがいつか十一番隊のむさ苦しい男共に襲われるかもって心配はある…。)」
「名前?久しぶりの僕とのデート中に考え事なんて良い度胸してるね?」
「!考え事…というより弓親さんの心配をしていたんです。」
「僕の?」
「こんなに綺麗だから…誰かに襲われちゃったらどうしようって気が気じゃないんですよ、私。」
「!…この僕がそう易々と襲われるわけないだろう?これでも十一番隊の五席だよ?」
「そうですけど…最近は檜佐木副隊長とも仲良しじゃないですか。さすがに副隊長相手じゃ私も太刀打ちできないっていうか…。」
ムムム…と眉を寄せながらそう呟けば、そんな私に肩を揺らして笑う弓親さん。
弓親さんは私が嫉妬をするたびに嬉しそうに笑う。
なんだかそれが悔しくて、なるべく本人には言わないようにしていたのに…。
今回は思わず口が滑ってしまった。
「彼には興味無いよ。見た目も…あまり僕の趣味じゃないからね。」
「!…弓親さんは面食いですもんね?」
「そうだね。それに、何年経ったとしても僕の特別は名前だけだよ。」
「ふふっ、すごい口説き文句ですね。」
「ご機嫌は直ったかい?」
「はい。弓親さんのこともっと好きになりました。」
そう言って笑えば、弓親さんも嬉しそうに笑う。
弓親さんを疲れるとか面倒臭いと言った人達にぜひ自慢してやりたい。
弓親さんは美人で強くて優しくて、彼女のケアも怠らない完璧彼氏なんだって。
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