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遠回り
おなまえは?
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「聞いてよ弓親さぁんっ…!!」
「!…また男に振られたのかい?」
「そうなのっ…!君をいると命がいくつあっても足りないよ、って意味わかんないっっ!!」
そう言って泣きつけば少しめんどくさがりながらも頭を撫でてくれる弓親さん。
何故か更木隊長に気に入られ、十一番隊では草鹿副隊長以外で唯一の女隊員となった私がここまでやってこれたのも弓親さんがいたからだ。
すごく綺麗で、優しくて、面倒見も良くて、仕事だって出来ちゃう。
そんな弓親さんにこうして泣きつくのも何度目なのだろうか。
「大体“命がいくつあっても足りない。”って何!?私をなんだと思ってんのっ!?」
「名前はこんなに良い子なのにねぇ。」
「前は身の危険を感じるから、とか!その前はいつか殺されるとか!十一番隊の女隊員だからってそんな危険じゃないのにっっ!!」
「うんうん、大丈夫。名前は賢くて優しくて素敵な女性だよ。」
「っ…そんな優しい言葉をかけてくれるの弓親さんだけですよぉっ…。」
グスグスっ…と泣きながら弓親さんにしがみつけば優しく抱きしめてくれる。
不思議なことに、この人に抱きしめられると少しずつ嫌な思いが消えていく。
だから毎回のように男の人にフラれたら弓親さんに泣きついて癒してもらっているのだ。
「お、苗字またフラれたのか!」
「げっ…一角さんっ…。」
「げっ、ってなんだ上司だぞコラァ。」
「せっかく弓親さんに癒されてたのに。」
「そうだよ一角。せっかく僕と名前の時間だったのに。(わかってるよね、一角?)」
「!あー…分かった分かった。さっさと出ていきゃいいんだろ?(触らぬ神に祟りなしってか。)」
弓親さんの言葉に何故かすんなり引いていく一角さんに首を傾げる。
一角さんは何故こんなにも弓親さんにだけ弱いのだろうか。
昔なじみだから?
やっぱり弱みとか握ってるのかな…?
「名前?」
「あっ…すみません、少し考え事をしてました!」
「大丈夫かい?」
「だ、大丈夫です!」
「…本当に?僕的にはもう少しだけ甘やかしてあげてもいいんだよ?」
そう笑いながら弓親さんが両手を広げてくれる。
一瞬今日の書類整理終わってないことを思い出したけど、この甘味な誘惑には勝てるわけない。
そんな言い訳を心の中でしながら、私は弓親さんの腕の中へと潜り込みました。
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