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「お前の夢は叶いそうか?」
『ふぇ?夢って?』
香ばしくパリッと焼きあがったアップルパイを頬張っていると唐突に兄が話を切り出してきた。
アップルパイの美味しさに全神経を集中させていた私は、何を言っているのか分からずコテンと首を傾げた。
「ほら、ドラゴンを飼いたいってずっと言ってたろ」
『ああ、…えっとね、一応首都に行って聞いてみたらドラゴンを買うには首都に私の戸籍を登録しなくちゃいけなくて、首都付きの行商人にならなきゃいけないの。そうなると今までみたいにここまで来れなくなるからと、登録するのめんどくさいから検討中なんだよね』
「……お前さ、俺たちの心配をしてくれんのはありがてぇけどお前の人生なんだからあんまり俺たちに囚われすぎんな。好きなようにやっていいんだぞ?」
『うーん…今の生活も楽しいから平気だよ』
「そうかい。俺にもそのパイくれ」
兄はそれ以上追求せず、余っているパイを渡すと一口で平らげ、ビールで豪快に流し込んだ。
ガヤガヤと賑やかなバーは夜を知らず、山の間から太陽が覗き出した頃にやっと終わりを告げた。
『ふぇ?夢って?』
香ばしくパリッと焼きあがったアップルパイを頬張っていると唐突に兄が話を切り出してきた。
アップルパイの美味しさに全神経を集中させていた私は、何を言っているのか分からずコテンと首を傾げた。
「ほら、ドラゴンを飼いたいってずっと言ってたろ」
『ああ、…えっとね、一応首都に行って聞いてみたらドラゴンを買うには首都に私の戸籍を登録しなくちゃいけなくて、首都付きの行商人にならなきゃいけないの。そうなると今までみたいにここまで来れなくなるからと、登録するのめんどくさいから検討中なんだよね』
「……お前さ、俺たちの心配をしてくれんのはありがてぇけどお前の人生なんだからあんまり俺たちに囚われすぎんな。好きなようにやっていいんだぞ?」
『うーん…今の生活も楽しいから平気だよ』
「そうかい。俺にもそのパイくれ」
兄はそれ以上追求せず、余っているパイを渡すと一口で平らげ、ビールで豪快に流し込んだ。
ガヤガヤと賑やかなバーは夜を知らず、山の間から太陽が覗き出した頃にやっと終わりを告げた。