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貴方side
荒い砂利道を轍が擦る。
荷台の商品が落ちないか振り向きながら2頭の馬を操る。
私の故郷は大陸のずっと東にある小さな村落だ。首都から気の遠くなるほど遠いため、物流がほとんどなく自給自足で生活している。私が行商人として生きることを選んだのもそのためで、色々な村をまわって服や薬、珍しい物をかき集めて村に帰ってくる。もう20を超えたのにふらふらしていた私にはもってこいだった。
あちこち旅してきて思ったけれど、やっぱり故郷の空は好きだ。透き通るような夕焼けが特に。胸いっぱいに空気を吸い込んで1年前に帰ってきた事を思い出す。大きくなったな、なんてわしゃわしゃと豪快に叔父さんに撫でられた時は恥ずかしかったけれど、とても嬉しかった。
『皆元気かな』
ふるるっ
私の呟きに、黒の毛並みのリューが返事する。
『うん、そんな簡単にくたばるような人じゃないよね。さて!少し急ごっか、日が沈む前に着きたいからね』
手綱を握る手に力を入れる。
見知った道に木々、この沢を過ぎたら、やっと私の故郷だ。
荒い砂利道を轍が擦る。
荷台の商品が落ちないか振り向きながら2頭の馬を操る。
私の故郷は大陸のずっと東にある小さな村落だ。首都から気の遠くなるほど遠いため、物流がほとんどなく自給自足で生活している。私が行商人として生きることを選んだのもそのためで、色々な村をまわって服や薬、珍しい物をかき集めて村に帰ってくる。もう20を超えたのにふらふらしていた私にはもってこいだった。
あちこち旅してきて思ったけれど、やっぱり故郷の空は好きだ。透き通るような夕焼けが特に。胸いっぱいに空気を吸い込んで1年前に帰ってきた事を思い出す。大きくなったな、なんてわしゃわしゃと豪快に叔父さんに撫でられた時は恥ずかしかったけれど、とても嬉しかった。
『皆元気かな』
ふるるっ
私の呟きに、黒の毛並みのリューが返事する。
『うん、そんな簡単にくたばるような人じゃないよね。さて!少し急ごっか、日が沈む前に着きたいからね』
手綱を握る手に力を入れる。
見知った道に木々、この沢を過ぎたら、やっと私の故郷だ。