雑多な倉庫(短編)
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仕事の繁盛期に差し掛かり、ここ2週間は心休まる時間がなかった。だから部屋のいたるところには脱ぎっぱなしの服がぐしゃぐしゃに置いてあって、見るとうんざりするくらいの食器がシンクの中に列をなしている。
しかし、幸いなことに明日からお休みなのである。それもあってか動く気が一向にわかない。いや、わかないどころかここからもう一歩も動きたくない。
『片付けんのめんどいぃ…めんどいけどやらなきゃ…』
メイクも落としてない、髪もボサボサのままソファにつっぷしていると、スマホがピコンとなった。持ち上げてみると、弟者から
「今からそっち行ってもいい?」
とLINEが来ていた。いつもならめちゃくちゃ気合を入れて掃除してから招いているが、今はそんな元気は皆無である。
『いいよーめっちゃ汚いけど笑』
ひとつも笑えないけどそう送ったら、
「俺は全然気にしないから大丈夫!今から向かうね!」
なんとも元気な返信が返ってきた。来たら妖怪の如くまとわりついてやろうと心に決めて、引き続きソファでダラダラとスマホをいじる。
ピンポーン
急に鳴った音にびっくりしつつ、ドアを開けると
「あきーーー!!!」
『ごふっっ』
「あー…やっと会えた〜」
『ちょっ、ちょっと、くるじい』
「んー?もっとして欲しいって??」
少し緩くなった腕の間からやっと顔を出して、キッと睨む。
『死ぬかと思ったわ!!』
「ふはは、ごめんごめん」
『ごめんじゃないよーもー。じゃあこの私を苦しめた罰として、私の代わりに掃除して貰おうかな』
冗談半分に言ってみたら、
「え、いいけど」
即答でした。
『いいの?!冗談じゃないくらい汚いよ?』
「いいよ。だってあき疲れてるでしょ?俺が代わりにやるから休んでなよ」
『…都合が良すぎる…ついに幻聴が聞こえて、』
「幻聴じゃない!」
ボケれるくらいの元気が戻ってきたところで、いざリビングに招き入れる。
「…これは予想以上だな」
『でしょ?』
「ドヤることじゃないから笑」
弟者はざっと見渡してから、
「よしっ手始めに洗濯するものと畳むものとで分けていこう!」
気合いを入れて取りかかる弟者を横目にソファにまた横になる。
これはどっち?
それは…洗濯かな。
了解だ!
そんなやり取りをしてるうちになんだか申し訳なくなってきて、まだ手をつけてないキッチンに立つ。
「あれ、あきもやるの?」
弟者が洗濯機に入れる服を運ぶ途中に、キッチンでのそのそ動く私に気がついたらしい。
『んー。なんか弟者だけにやらせるの申し訳なくなっちゃって。それにさっきので元気出たからさっさと終わらせちゃおうと思ってさぁ』
「早く終わったらゲームしよ!」
『いーよー。上手く立ち回れるかな笑』
食洗機で洗える食器を詰めるだけ詰めてボタンを押す。洗えないのはササッと洗ってどんどん水切りラックに置いていく。
食器を洗い終わったのと、弟者が洗濯物を畳み終わったのはほぼ同時だった。
「何やる?」
弟者はいそいそと私のPS5を付けてソファに座る。
『やっぱり私見てるね』
そう言って私も隣に座って、少し考えてから横から思いっきり抱きしめる。
「ぅわっ!どどどどどうした?!」
『妖怪あきが弟者の生気を吸い取ってるだけだから気にしないで』
「いや気にするよ!」
ちらっと盗み見ると、耳まで真っ赤になった弟者がコントローラーを必死に握りしめて画面を凝視している。
『はは、弟者耳も染めたの?』
「う、うるさい!こっち見ないで!」
大きな手のひらで目を覆われる。
くっついている体から弟者の体温が伝わってきて、詰まっていた息がもれる。今まで我慢していた眠気がくらりと視界をまげる。そのまま弟者にもたれかかって目をつむれば、ちょっと早い呼吸とか、ぽかぽかと暖かいのが伝わってきて更に眠くなってくる。
「あきー?」
『んー?』
「寝るの?」
『ん』
「メイク落とした?」
『んー』
「うそ、落としてないじゃん!…まぁいっか」
「おつかれ、あき」
落ちる瞬間に聞こえたそれに返事できたかも分からないまま、気持ちのいいまどろみに身を委ねる。
久しぶりの心地よい眠りだった。
しかし、幸いなことに明日からお休みなのである。それもあってか動く気が一向にわかない。いや、わかないどころかここからもう一歩も動きたくない。
『片付けんのめんどいぃ…めんどいけどやらなきゃ…』
メイクも落としてない、髪もボサボサのままソファにつっぷしていると、スマホがピコンとなった。持ち上げてみると、弟者から
「今からそっち行ってもいい?」
とLINEが来ていた。いつもならめちゃくちゃ気合を入れて掃除してから招いているが、今はそんな元気は皆無である。
『いいよーめっちゃ汚いけど笑』
ひとつも笑えないけどそう送ったら、
「俺は全然気にしないから大丈夫!今から向かうね!」
なんとも元気な返信が返ってきた。来たら妖怪の如くまとわりついてやろうと心に決めて、引き続きソファでダラダラとスマホをいじる。
ピンポーン
急に鳴った音にびっくりしつつ、ドアを開けると
「あきーーー!!!」
『ごふっっ』
「あー…やっと会えた〜」
『ちょっ、ちょっと、くるじい』
「んー?もっとして欲しいって??」
少し緩くなった腕の間からやっと顔を出して、キッと睨む。
『死ぬかと思ったわ!!』
「ふはは、ごめんごめん」
『ごめんじゃないよーもー。じゃあこの私を苦しめた罰として、私の代わりに掃除して貰おうかな』
冗談半分に言ってみたら、
「え、いいけど」
即答でした。
『いいの?!冗談じゃないくらい汚いよ?』
「いいよ。だってあき疲れてるでしょ?俺が代わりにやるから休んでなよ」
『…都合が良すぎる…ついに幻聴が聞こえて、』
「幻聴じゃない!」
ボケれるくらいの元気が戻ってきたところで、いざリビングに招き入れる。
「…これは予想以上だな」
『でしょ?』
「ドヤることじゃないから笑」
弟者はざっと見渡してから、
「よしっ手始めに洗濯するものと畳むものとで分けていこう!」
気合いを入れて取りかかる弟者を横目にソファにまた横になる。
これはどっち?
それは…洗濯かな。
了解だ!
そんなやり取りをしてるうちになんだか申し訳なくなってきて、まだ手をつけてないキッチンに立つ。
「あれ、あきもやるの?」
弟者が洗濯機に入れる服を運ぶ途中に、キッチンでのそのそ動く私に気がついたらしい。
『んー。なんか弟者だけにやらせるの申し訳なくなっちゃって。それにさっきので元気出たからさっさと終わらせちゃおうと思ってさぁ』
「早く終わったらゲームしよ!」
『いーよー。上手く立ち回れるかな笑』
食洗機で洗える食器を詰めるだけ詰めてボタンを押す。洗えないのはササッと洗ってどんどん水切りラックに置いていく。
食器を洗い終わったのと、弟者が洗濯物を畳み終わったのはほぼ同時だった。
「何やる?」
弟者はいそいそと私のPS5を付けてソファに座る。
『やっぱり私見てるね』
そう言って私も隣に座って、少し考えてから横から思いっきり抱きしめる。
「ぅわっ!どどどどどうした?!」
『妖怪あきが弟者の生気を吸い取ってるだけだから気にしないで』
「いや気にするよ!」
ちらっと盗み見ると、耳まで真っ赤になった弟者がコントローラーを必死に握りしめて画面を凝視している。
『はは、弟者耳も染めたの?』
「う、うるさい!こっち見ないで!」
大きな手のひらで目を覆われる。
くっついている体から弟者の体温が伝わってきて、詰まっていた息がもれる。今まで我慢していた眠気がくらりと視界をまげる。そのまま弟者にもたれかかって目をつむれば、ちょっと早い呼吸とか、ぽかぽかと暖かいのが伝わってきて更に眠くなってくる。
「あきー?」
『んー?』
「寝るの?」
『ん』
「メイク落とした?」
『んー』
「うそ、落としてないじゃん!…まぁいっか」
「おつかれ、あき」
落ちる瞬間に聞こえたそれに返事できたかも分からないまま、気持ちのいいまどろみに身を委ねる。
久しぶりの心地よい眠りだった。
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