○○部屋シリーズ
御名前
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「あまねちゃん、なあ、あまねちゃん、目ぇ覚ましてくれっあまねちゃん。」
「…………う……ん?春日……さん?」
「良かったぜ……あまねちゃん、無事か?」
訳も分からず春日さんに抱きしめられたが、……ここどこ?
「春日さん、ここはどこですか?皆さんは!?」
辺りは真っ白で身に覚えの無い部屋だった。
「あまねちゃん、落ち着いて聞いてくれ、ドアが開かねーんだ!閉じ込められちまった。」
「一旦落ち着きましょう、春日さん。……あと、その、……恥ずかしいので。」
ギュッと抱き締められていたので、ポンポンと腕を叩くと慌てて離してくれた。
「す、すまねぇ。俺はそんなつもりは無かったんだけど、すまねぇ、あまねちゃん。」
コロコロ表情が変わる春日さんに笑っているとモニターから音がした。
「!!」
春日さんは私を隠すように前に立ったので、春日さんの横から顔を覗かせた。
【マス目から10分出ない】?
私と春日さんが目を合わせ困惑していると真っ白い部屋の中心のマスが赤く光った。
「どういう事なんだ?」
「……あの赤い床のマス目から10分出るな……って事じゃないですか?」
「……じゃあ俺が行ってみるな。」
春日さんは恐る恐るマス目に足を乗せたが何も起こらなかった。
「…………じゃあ私が乗ってみますね?」
今度は私が乗っても何も起こらず、まさかと思い春日さんを見た。
「反応しねーな。」
「……もしかしたら、2人で……って事かもしれません。」
マス目は正方形で、春日さんの靴の長さから見て多分30cm……。どうやっても春日さんが立つだけでマス目はギリギリ……私が立つ余地なんて、どう考えても無い。
「や、やってみるか?あまねちゃん。」
「……待って下さい春日さん。……靴踏みたく無いので私靴脱ぎますね。」
「俺は気にしねぇけどな?じゃあ俺も脱ぐぜ?あまねちゃんの足が汚れちまったら困るからな。」
パッと靴を脱ぎあまねの方を見ると、何故かスローモーションに見えた。
ゆっくりと片足を軽く曲げ、つま先で床をなぞるようにしてかかとを外す。
ストッキング越しの足が、するりと靴から抜けた。
「…………春日さん?」
「……あ、いやー、臭くねーかなって、俺の足。気になってよぉ。」
「今はそれどころではありませんし、例え臭くても気にしませんよ。」
あまねはクスクスと優しそうに笑い脱いだ靴を揃えていたのでその間にマス目の端の両端ギリギリに足を開き立ったが、小柄なあまねとは言えどもどう考えても腰元に引っ付くしかスペースは無かった。
「……ストッキングだと滑ります……よね?」
「あえっ、お、俺が支えてやるから心配いらねぇぜ!」
素足のあまねは見た事無えが、今見ただけで確実に勃起する……こんな状況でそんな事考えてる場合じゃねぇのに。……いやマジでそれだけはやべぇ。
「じゃあ……足踏んだらごめんなさい。」
あまねは自分の足を少し踏んだ状態で俺の足の間に入って来た。
「おっとっとっ。」
バランスを崩しかけながら手を自分の顔の横に挙げた。
「春日さんが嫌じゃ無ければ……支えて頂けたら助かります。触って大丈夫ですから。……ちょっと私もバランス悪いので……。」
あまねは俺の胸辺りに頬を寄せていた。
「……じ、じゃあ支えるぜ?」
「……ふふ、春日さんドキドキしてます?」
「そ、そ、そりゃああまねちゃんと密着したらドキドキぐれぇするぜ。」
「……私だけじゃ無くて良かったです。」
「…………………………。」
すっげぇいい匂いがする。……あまねちゃんってこんなに小さかったのか?一応抱き締めはしないけど肩を支えたが細くて心配になる。
「春日さん、モニター見えます?」
「おう、9分……数字が減ってっから、このマスに二人で入るのが正解だったみたいだな。」
「春日さんって強いじゃないですか。憧れます。」
「へへっ、俺はそれしか能にねぇからな。」
あまねは自然と両手を背中に回しピッタリと密着してきた。
「なんか春日さん、おっきくて温かいです。」
春日さんのおっきくて熱い♡……いやいやいや、なんでだよ!?脳内で勝手に変換するな、俺!
「……そりゃあ良かったぜ。」
「……あの、春日さんも……抱き着いて貰えたら……変な事言ってますね……ダメならいいんです。」
「そんな訳ねぇぜ?あまねちゃんが嫌じゃねえかって……俺、おじさんだし、臭いかもしれねえしよ。」
「……私春日さんの匂い好きですよ?男っぽさが……守ってくれそうな、頼もしく感じますし。」
んんんんん。唇を噛み締めてそっとあまねちゃんを抱き締めた。
いやもう無理だぜ?完全に勃起しちまったぞ?どうすんだ、俺っ。
「ありがとな、あまねちゃん。」
「……なんかギュッとしてると落ち着きます……いや、ちょっとドキドキします。」
「…………。」
チラリとモニターを見るとあと5分を切ったが、キスしたい、もっとそれ以上の事をしたい。
いやいやいやいやいや、俺達は付き合っちゃいねーし、年の差20くらいだぞ?
あーキスしてぇ…………。可愛すぎるぜ……。
「春日さん、大丈夫ですか?」
「……ああ、あと5分だな。……あまねちゃんは大丈夫なのか?」
「春日さんがいるから大丈夫ですよ。……やっぱり春日さん大きいからなんか私すっぽりですね。」
「………………。」
大きいからズッポリ……?あああああ。痛え、勃起が止まんねえ、よりにもよってなんですっぽりとか言っちゃうんだよっあまねちゃん。
「……春日さん?腰を引いて当たらない様にして頂いてますけど、私は気にしませんよ?」
「……その、なんと言えばいいか分からねえけど、違うんだあまねちゃん。」
「……別にいいですよ。……それは春日さんの気持ちですから。」
「……違うんだぜ、あまねちゃん。」
どうする俺?どうする俺?
あまねちゃんの事が嫌いで引っ付けないと思われたくねえ……でも勃起ちんぽを押し当てるのも気まずくないか?
「もういいです。」
「あまねちゃん、引かずに聞いてくれ。その、勃起しててあまねちゃんと引っ付くとその……アレがあまねちゃんのお腹に当たるんだよ。……俺が気がきけばスマートに断れるんだが、……でも、あまねちゃんが嫌いで引っ付かない訳じゃねえってのは分かって欲しいぜ……。」
何とかしどろもどろに言い訳を並べて、ゆっくりあまねを見ると、あまねは顔を真っ赤にさせていた。
「……ごめんなさい。春日さんが私の事を考えてくれてたのに……私。」
「ああ、いや、いいんだ。俺の気持ちが伝わっただけでもありがてえ。……元はと言えば俺が悪いんだからな……。」
あまねは何故か下を向いたままで……。………………俺のちんぽ凝視してるよな!?えええ!?……襲っても……
生唾をゴクリと飲み込んだ時にガチャリと音がした。
「……春日さん、鍵開いたんじゃないですか?」
と俺から離れてドアに近寄るあまねを見て俺はヘナヘナと座り込んだ。
「春日さん?」
「……ちょ、ちょっと待ってくれ。足、痺れちまってよ。」
本当は違う。
立てねぇだけだ。
あまねは心配そうに戻ってきて、靴を履き俺の前にしゃがみ込んだ。
「大丈夫ですか?無理しないで下さいね。」
差し出された小さな手。
「……ありがとな。」
その手を掴んで立ち上がり、靴を履いたが何だかふわふわする。
ドアの外へ一歩踏み出し振り返ると、真っ白な部屋はもう何も無かったみたいに静かで――
10分なんて短いはずなのに、
俺の人生で一番長ぇ10分だった。
(終)
