女
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波「じゃあな小田切、コイツに部屋案内してやれよ。俺は御免だからな」
三「僕も、生憎と忙しくてね」
結局、小田切と田崎が自分に割り当てられた部屋まで案内してくれるようだ。
なんだか、波多野、三好、と名乗った二人にはあまり良い感情を抱かれていないようである。
香坂は小さくため息をついた。
田「愛想の無い連中ですまない。クラスメイトとして謝罪するよ」
同僚の非礼を詫びる田崎に、春は軽く微笑んで「いいえ」と首を振った。
そして気づいた。
「俺は田崎、こっちの仏頂面のが小田切だ」と爽やかに紹介する田崎の目はしかし、獲物を狙う鷹のように自分を見定めていることに。
田「食堂は基本的に共用だ。風呂はここ、厠はあそこ。覚えたかい?」
「ええ、ありがとうございます」
田「ああ、別に敬語は必要ない。ここでは年齢なんて、あって無いようなものだからね」
たしかに言われてみれば、個人情報が最高機密となっているD機関内では年の差などの概念は存在しないのだろう。
「わかった、じゃあ敬語はやめる」
田「その方が何倍も良いさ。じゃあお近付きになれたところで、君に一つクイズを出しても良いかな?」
「クイズ?」
田「さっきの結城中佐の部屋から今この場所まで、君は階段を何段登ったかな?」
田崎に視線を向けると、その目には面白がるような色が浮かんでいた。
春は、明らかに鬱陶しそうにため息をついた。
田「そんな顔をしないで。敬語と一緒に建前も捨ててしまったのかい?」
ニヤリと口元を歪ませて春の顔を覗き込んでくる田崎からは、加虐心がこれでもかと滲み出ていた。
「三十九段。これで良い?」
田「おや、正解」
「立派だよ立派」なんて嘯きながら、若干期待を外したかのような反応で、田崎は先に立って春を寝室へ案内した。
自負心の塊である彼らに認めてもらうのは、まだまだ先のことらしい。
三「僕も、生憎と忙しくてね」
結局、小田切と田崎が自分に割り当てられた部屋まで案内してくれるようだ。
なんだか、波多野、三好、と名乗った二人にはあまり良い感情を抱かれていないようである。
香坂は小さくため息をついた。
田「愛想の無い連中ですまない。クラスメイトとして謝罪するよ」
同僚の非礼を詫びる田崎に、春は軽く微笑んで「いいえ」と首を振った。
そして気づいた。
「俺は田崎、こっちの仏頂面のが小田切だ」と爽やかに紹介する田崎の目はしかし、獲物を狙う鷹のように自分を見定めていることに。
田「食堂は基本的に共用だ。風呂はここ、厠はあそこ。覚えたかい?」
「ええ、ありがとうございます」
田「ああ、別に敬語は必要ない。ここでは年齢なんて、あって無いようなものだからね」
たしかに言われてみれば、個人情報が最高機密となっているD機関内では年の差などの概念は存在しないのだろう。
「わかった、じゃあ敬語はやめる」
田「その方が何倍も良いさ。じゃあお近付きになれたところで、君に一つクイズを出しても良いかな?」
「クイズ?」
田「さっきの結城中佐の部屋から今この場所まで、君は階段を何段登ったかな?」
田崎に視線を向けると、その目には面白がるような色が浮かんでいた。
春は、明らかに鬱陶しそうにため息をついた。
田「そんな顔をしないで。敬語と一緒に建前も捨ててしまったのかい?」
ニヤリと口元を歪ませて春の顔を覗き込んでくる田崎からは、加虐心がこれでもかと滲み出ていた。
「三十九段。これで良い?」
田「おや、正解」
「立派だよ立派」なんて嘯きながら、若干期待を外したかのような反応で、田崎は先に立って春を寝室へ案内した。
自負心の塊である彼らに認めてもらうのは、まだまだ先のことらしい。