1:ハンター試験編
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1‐1:出発の船
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いくら大雑把・無計画・行き当たりばったりが常日頃のわたしでも、今回ばかりは家を出てハイ、終わり。ではなかった。
行先はすでに決まっていて、まずはこの町から船に乗ってドーレ港へ、そしてザバン地区へ。
ハンター試験会場に向かうための道のりだ。
年に一度だけ行われるハンター試験に合格し、ハンターになること。
まずはそれを目標に頑張ってみたい。
今まで大半の時間を雪山で過ごしてきたから、この町で見るもの全てが新しく、あれもこれもと景色を楽しんでいるうちにかなりの時間が経ってしまったようで、港に到着した頃にはすでに出発ぎりぎりの時刻となっていた。
慌てて乗船したわたしを最後に船はゆっくりと大海原へと進み出した。
船内には同じようにハンターを志している人たちが大勢いて、皆目をギラギラさせながらお互い無言のまま牽制しあっている。
『場違いなガキがいる』
そう言いたげな嫌な視線に耐えかねたわたしは、そそくさと船の隅っこ、誰もいない場所で腰を下ろした。
初めて見る海は壮大で息を飲んでしまう。
海面に反射する太陽が眩しくてわたしは目を細めた。
海風を感じながら、離れていく町の、段々と小さくなっていくのをぼんやりと眺める。
……わたしはいままでずっと、あんな小さな世界で生きていたんだ。
そして、そこで一生を終える気でいた。
でも、これからは違う……
わたしは…………
…………
――ユサユサと肩を揺らされ、目が覚めた。
「うう……ん…」
重たいまぶたをこする。
どうやら、わたしはいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
「お目覚めかな。調子はどうだ」
「…ばっちりです…」
目の前には、船長さんと三人の乗客員。
なんでも嵐の中を航行すると伝えたら、わたしたち以外みーんな、一人残らず全員降りてしまったらしい。
「ハンターになろうってやつが命惜しさに嵐を避け船を降りるなんて、情けねえ連中だぜ」
船長さんは、からからと笑いながらわたしたちを一人ずつ見た。
「ここに残っている4人は、ちっとは骨のあるやつとみた。名を聞こう」
わあ……。
別に勇気があるからとか、覚悟があるからとか、そういうんじゃなくて……
アナウンスを聞き逃して残っただけなんて、とても言い出せない雰囲気だ。