1:ハンター試験編
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
1‐22:美食ハンター
- - - - - - - - - - - - - - - - -
マフタツ山に生息するクモワシの卵を取ってくること。それが今回の課題だ。
まずはメンチさんが実演という形で手本を見せてくれた。わたしたちはそれに続いて、マフタツ山の谷底へ飛び込んでいく。
「えーと、1つだけ取ればいいんだよね…っと」
卵を抱え、岩壁をよじ登り地上に戻ってきたら、あとはこの卵をゆでるだけ。
メンチさんのススメで、市販の卵と食べ比べてみることになった。
まずは市販の卵を食べる。…うん、普通に美味しい。そして、次はクモワシの卵……
「!!」
その衝撃的な味に、ひと口食べただけで目を見開いてしまう。
濃厚で、舌の上でとろけるような深い味わいは、市販の卵とは比べ物にならないほど段違いだ。
「おいしいものを発見した時の喜び! 少しは味わってもらえたかしら。こちとらこれに命かけてんのよね」
誇らしげに胸を張るメンチさんの姿は、とても輝いて見えた。
そっか…これが『美食ハンター』なんだね。
ゆで卵の最後の一口を噛み締めてから、慌ててメンチさんの元へと駆け寄った。
どうしても今伝えたいことがあったのだ。
「あの、これ…すごく美味しかったです」
「でっしょーーー!? 市販の卵とは全然違うのよねえ」
「わたし、えっと…恥ずかしい話なんですが、今まで美食ハンターのことをよく知らなくて…でも……! すごく、カッコイイ仕事ですね!」
わたしの言葉に、メンチさんは面食らったような顔をした。
「406番。アンタ、名前は」
「え? え、あっ、…ミリアムです」
「ふーん…ミリアム……アンタ…」
何かまずい事でも言っちゃったのかな…
不安で肩を窄すぼめるわたしを、メンチさんは強引に抱き寄せ、目をキラキラと輝かせながら嬉しそうに笑う。
「アンタ、わかってるじゃない!! もし美食ハンターを目指す時がきたら、弟子にしてやってもいいわよ!」
「えっ!? あ、ありがとうございます…?」
「アンタ食べるの好き? 料理はする方?」
「えと、す、好きです。料理は…少しだけ……」
こうして、ひと波乱ありつつ、二次試験も無事通過することができた。
受験者は残り…45名!