1:ハンター試験編
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1‐18:霧の中で
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わたしの言葉を受けて、キルアも苛立った様子で言い返してきた。
「…ああ、そうかよ!? 薄情者で悪かったな! じゃあさっさといけ! どうせ魔獣に襲われるかヒソカに殺されるかがオチだぞ!」
「言われなくても行くよ! じゃあね!!」
売り言葉に買い言葉。
思いきり睨んでくるキルアにべーっと舌を出して背中を向けた。
むかむかと苛立つ気持ちを原動力に変えて思い切って霧の中へ突っ込んでいく。
死ぬかもしれないのに怖いなんて一ミリも思わなかった。
*
最初に聞こえた声の方角へ、勘だけを頼りに湿原を1人で駆け抜ける。
道中、不思議なくらい魔獣に襲われないのが逆に不気味に感じるけど…今は気にしてる場合じゃないな。
「はあ、はあ……。……っ!?」
急に嫌な気配を察知したわたしは、ピタリと足を止め木の陰で身を潜めた。そして、足音を立てないように意識しながら近づいていく。
…あたりだ。
顔を手酷くやられた様子のレオリオが地面に伏している。
その奥ではヒソカとゴンが対峙していた。
ヒソカの長い腕がゴンに伸び、その細い首を掴もうとした瞬間。
「やめろ!!」
わたしはなりふり構わず走り出し、ヒソカの後頭部めがけてカバンを投げつけた。これはフェイクで、目くらまし。
本当の狙いは……!
ここに来る途中拾った石を手に、顎めがけて思い切り振り上げる。
普通に戦っても勝ち目がないことはわかっているから、せめて一瞬でもこちらに気をそらせて、逃げる隙ができればと考えていた。
しかし、ヒソカは全てお見通しだったようで、わたしの拙い攻撃を簡単に避け切り、ゴンの首を掴む手と反対の手で頭を鷲掴みしてきた。
「キミも仲間を助けにきたのかい? ふたりともいいコだねぇ…♣︎」
ぶわっと冷や汗が流れる。
おかしな動きを見せたら殺されると思い、全身の力を抜き脱力した。
「…大丈夫殺しちゃいないよ♣︎ 彼は合格だから❤︎」
レオリオを指さし言う。
そして、ヒソカはわたしたち2人の顔をじっと見た。
「んん〜〜…
うん! 君たちも合格❤︎ いいハンターになりなよ♣︎」
それだけを言い残し、ヒソカは、気絶したレオリオを抱えて霧の中へ消えてしまった。