1:ハンター試験編
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1‐17:図星と苛立ち
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深い深い霧の中、前後左右で聞こえる悲鳴が更に恐怖を煽っている。
次は自分の番かもしれない……そんな不安もあるけれど、後ろにいるレオリオとクラピカの安否が気になってついよそ見をしてしまう。
2人はヒソカの近くにいた気がしたから、尚更、気になって仕方が無い。
ゴンも同じ気持ちだったみたいで、わたしと同じソワソワした顔で何度も後ろを確認していた。
「お前ら、ボヤっとすんなよ。人の心配してる場合じゃないだろ」
「う、うん…ごめん」
確かにキルアの言うことは最もだ。
この霧の濃さで、今どこを走っているのか、誰が近くにいるのかほとんどわからない。
1度でもはぐれたらそこでお終い、ゲームオーバーだ。
せっかく先頭をキープしているのだから、死にものぐるいで走り続けた方が良いに決まってる。
仲間を…ふたりを信じて真っ直ぐ走ろう。
そう決意した時だった。
「ってええーーーーー!!!!」
霧の中で響く叫び声。
「この声……っ」
「レオリオ!!」
声と同時にゴンが霧の中に消えた。
追いかけるなら今しかない。
彼に続こうと振り返るわたしのマフラーをキルアが再び掴んだ。
「えっ、…なっ、何で…!?」
離してほしくてマフラーを引っ張るけど、強い力で握られているせいかピクリともしない。
「ゴンのあと追う気だろ」
ぎくりとして言葉に詰まったわたしをキルアは見逃さなかった。
「さっき見ただろ? 間違いなく近くにヒソカがいる。運が良ければすれ違ってるかもしれないけど…
集団からはぐれた以上、ここにはもう戻ってこれないよ」
「……!」
あの霧に飲まれた時点で、生きて帰ってくることは不可能に近いのかもしれない、けど……
尚も食い下がるわたしをみてキルアは目を細め、冷たい顔をして、言った。
「それに、お前が行って何かできんの?」
「……なっ、」
図星だ。
図星だからこそ、その言葉にカチンときて、ついムキになってしまったんだ。
「――わ、たしに何ができるとか……キルアに関係ないじゃん……っ!? それに……っ!
仲間を見捨てる選択肢あるわけないでしょ!?
キルアのっ……は、薄情者……っ!」
キルアの手から力が抜ける。
しまった、言いすぎた…なんて後悔は、遅すぎた。