1:ハンター試験編
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1‐14:並走
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もう軽く4時間…距離でいうと60km近く走っているはずなのに、脱落者が一人も出ていない。つまり、それだけこの試験に臨むひとたちのレベルが高いということだ。
それにしても……
「いつの間にか1番前きちゃったね」
「うん。だってペース遅いんだもん」
まるで散歩をしているみたいに軽く会話をする2人。
そのすぐ後ろで、顔を真っ赤にしながらついていくのがやっとなわたしが、馬鹿みたいに思える。
「こんなんじゃ逆に疲れちゃうよなー」
そう言いながらキルアはちらっと後方にいるわたしを見る。
その挑戦的な笑みにむかっとして、少しペースを上げ2人に並んだ。
「おっ、やるう!」
「……」
「まあ、がんばってついてこいよー」
「……」
息を整えるのに必死で、言い返す体力がないのが悔しい。
普段から走り込んでおくべきだった。
本ばかり読んでいるわたしに、暇さえあれば走ってろって“あの人”もよく言ってたもんなあ…。
過去の怠けた自分を恨みつつ、会話に混ざることはせずに、2人のやりとりを後ろから盗み聞きしながら、鉛のように重い足にムチを打つ。
「キルアは何でハンターになりたいの?」
「オレ? 別にハンターになんかなりたくないよ。
ものすごい難関だって言われてるから面白そうだと思っただけさ。でも拍子抜けだな」
息切れひとつしないでキルアは言う。
あのゴンでさえ少しづつ息が上がりはじめたというのに、この人の体力は一体どうなってるんだ。
「ゴンは?」
「オレの親父がハンターをやってるんだ。親父みたいなハンターになるのが目標だよ」
…そうそう、ゴンはお父さんに憧れてハンターを目指してるんだよね。
船の中で初めて会った時もそんなことを言っていたっけ。