日常的常習犯
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「っ‥はぁ…」
熱い吐息を絡めて視線を交わせば、レンは苦しげに酸素を求めて喘ぐ
「ねぇ、もっとシテ欲しい?」
聞けばフルフルと首を降るけど、レンの瞳は物欲しそうに僕を見ている
「嘘つき」
耳元で低くささやけば、レンはピクリと震えて身を強張らせた
耳元が弱いのは承知済み
「ね‥言ってよ…そしたら辞めてあげる」
ホント?
レンが潤んだ瞳で僕に尋ねる
それが可愛いから辞められない
「ほら‥早く…」
「ん…」
促すと恥ずかしそうにレンは視線をそらした
いつまで経っても初々しいその態度に僕はいつだって煽られる
「‥N…」
濡れた唇が僕の名を呼ぶ
「なに‥?」
「お願いっ‥シテ…?」
顔を真っ赤にしてレンは言うけど、それじゃあダメだ
「レン、ちゃんと教えた通りに言わなきゃダメだよ」
出来ないならお仕置きしなきゃ
少しだけその耳朶をはめば、小さな悲鳴があがる
「ほら‥そんなに焦らされるのが好きなんだ?」
フルフルとまた首を振るレン
可愛くて仕方ない
言われなくたってシテやりたい
「ね、これ以上、僕にも我慢させないで‥」
このままレンを煽ったらどこまで赤くなるんだろうか、と頭の隅で考える
「っ‥N‥お願いっ…」
これ以上したら、君は泣いちゃうかな、なんて悪い考え
「…‥して…」
「‥よく出来ました」
焦らされたのは僕の方
焦らされた僕に加減なんてする余裕はない
「ふ、んっ…嘘っ‥つき‥」
唇を離したスキを狙ってレンが僕にも講義する
小さな手で胸を叩く仕種も尚更僕を煽る可愛い行為
スパコンッ!という音と共に僕の頭に衝撃が走る
「何するんだい‥」
頭を押さえて振り返れば、チェレンが雑誌か何かを丸めた物を持って立っていた
「‥すまない。駆除すべき害虫を見つけたんだが、どうやらとり逃したらしい」
眼鏡のブリッジを押し上げて、チェレンはしれっと言う
「そうかい‥じゃ、レン続きを…ー」
再び走る衝撃
振り返ればチェレンはまた丸めた何かを振り上げていた
「このっ…害虫!キミは一体道のど真ん中で何やってるんだ!?」
「見て解らないかい?キス、だよ」
何度も振り下ろされるそれをかわしながら僕は答える
「あぁ…未経験のキミには理解出来なかったかな?」
ピタッという音と共に停止したチェレンの隙を狙い、僕はレンの手を取り走り出す
「レン、行くよ」
我に返ったチェレンが声をあげて追いかけてきたのは少し後
夏真っ盛りの太陽の下、賑やかな声が響く
ポケモン図鑑の完成名目に旅を続ける3人に混じる僕は、少し前なら考えられない光景だった
こうして声をあげて走り回る事も
ただ ただ
こんな毎日が続けばいいと願うばかり
そんな僕の日常
END
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【あとがき】
思いつきの激短編
読者様を騙してみようという果てなく根性悪い思いつきでした
道を尋ねようとちょっと聞きに行ったチェレンとベル
気を利かせて二人にしてやったら…みたいな感じの背景で考えました
『混ざる』の変換を『交ざる』にしなかったのはわざとです
騙されたぜコノヤロウ!って読者様はClapやBBSでご報告いただけましたら、煉夜はニヤニヤして喜びます
言わせたかったのは『キスして』
2010/10/13