おすしのご主人様。
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雄英高校1年生の秋。
期末試験を終えた13号は先輩であるミッドナイトの実家へ招かれていた。
「ね、亜南!早く行くわよ!」
「わっ!そんな引っ張らないでくださいよ先輩〜!」
ぐいぐいと腕を引っ張られながら走る13号。
マンションの一室に辿り着くと、ミッドナイトが鍵を開け、勢いよくドアを開く。
「ただいま!」
「お邪魔します。わ、凄い甘い匂い。」
「そうかしら?自分じゃ全然分からないわ。」
靴を脱いでスタスタとリビングに向かうミッドナイト。
靴を揃えてから慌てて後を追いかける13号。
「私の部屋そこだから、先入ってて。」
「は、はい!」
初めて入る部屋に若干緊張しつつ、扉を開ける。
中に入ると、そこは意外にも綺麗に整頓されていて、勉強机には教科書が積まれていた。
ミッドナイトの匂いが部屋中に広がっていて少し照れる。
13号は鞄を隅に置き、ちょこんと正座をしてミッドナイトを待つ。
「お待たせ〜。あら、もっと寛いでいいのに。」
飲み物とお菓子を持ったミッドナイトが現れる。
「そういう訳には…。それで先輩、見せたいものってなんですか?」
「あぁ、待ってね!」
再びドアが閉まり、どたどたと走るミッドナイトの足音が遠ざかる。
暫くするとドアが開き、そちらを見つめる。
…が、ミッドナイトはやって来ない。
「先輩?」
「…にゃあ。」
開いたドアの向こうから、小さな鳴き声。
隙間から覗いた茶色い物体。
「わ、ぁ…!可愛いなぁ、君。」
思わず膝をついたまま近付く13号は、子猫を恐る恐る撫でる。
「貴女に見せたかったのはこの子よ!」
「どうしたんです?先輩猫好きでしたっけ?」
「んー、まあ成り行きでね!少しの期間保護するだけよ。」
「へぇ。そうなんですね。お名前何ていうんですか?」
「ふふっ。おすし、よ。」
「おすし?」
ふふ、と笑いながら聞き返す13号とドヤ顔のミッドナイト。
「特上の可愛さでしょう?」
「はい。本当に可愛らしいですね。」
おすしが微笑む13号に擦り寄る。
「わ、」
「あら、懐かれてるじゃない。爪切ってるから、だっこしても平気よ。」
「良いんですか?では、遠慮なく…。」
ひょい、とおすしを抱き上げるとミッドナイトがスマホを構えて、シャッター音がした。
「良い写真!相澤くんに送っちゃお!」
「ええ!今の、僕も写ってますよね?」
「それが良いんじゃない!羨ましがるわよきっと❤」
「相澤先輩、猫好きなんですか?」
「ええ!物凄くね!」
驚く13号の頬をぺろぺろと舐めるおすし。
その日は彼女の膝から退くことはなかったのだった。
「またおすしを見たくなったら、いつでもいらっしゃい。」
「はい!とても癒されました。ありがとうございます、先輩!」
満面の笑みでお礼を言い、帰路に着く13号。
おすしの手を握り、ふりふりと振るミッドナイト。
13号が再びミッドナイトの家を訪れる日は、そう遠くはないのであった。
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〜10年後〜
どうも、おすしです。
ミッドナイトさんの家でお世話になっております。
13号さんが泊まりに来たり、飲みに来たりする事は今までも沢山ありましたが、最近は特に多い気がします。
お仕事帰りも一緒に帰って来るし、私のご主人様との時間がなかなかありません。
「ただいまおすし〜。良い子にしてた?」
「にゃあ。」
「偉いわね〜!あ、亜南。寝るならソファーじゃなくてベッド行きなさい。」
「うぅ…。」
13号さんは何だか酔っ払っているようです。
これは、私がご主人様との時間を貰えるチャンスでは?
「にゃにゃあ。」
すりすりとご主人様の脚に擦り寄る。
「あー、ごめんおすし。先洗濯回させて頂戴。」
ばたばたと廊下を走るご主人様は、忙しそう。
13号さんはというと、ソファーでうつ伏せになっていた。
私はその横顔をじっ、と見つめる。
ご主人様の恋人。
この方が帰った後のご主人様は何だか乙女の様にいつも頬を赤く染めています。
この方の為にお菓子を作る練習をしたり、たまにお弁当を作ったりも。
その幸せそうな顔をみると私も嬉しくなるのです。
それでも、私もこの方と同じようにご主人様の事が大好きで。
もっとご主人様に構ってほしいのです。
「ちゃんと待ってて偉いわね、おすし。」
いつの間にか傍にいたご主人様は私を抱き締めてくれました。
1週間ぶりくらいでしょうか?
ご主人様はずっと私を大切に育ててくれました。
良い匂い。撫でられるのが気持ち良い。
この場所が心地良い。もっと撫でて貰いたい。
「あらあら、甘えん坊さんね。」
ご主人様の手の平をぺろぺろと舐めると、微笑んでくれた。
その時、13号さんがもぞもぞとソファーから降りて、ご主人様の膝の上に頭を乗せました。
「おすしちゃんばかりずるいです。僕も…。」
「あ、こら。貴女はいつも撫でてるでしょうが。」
「あいたっ!」
ぺしっと頭を叩きながらも、13号さんの頭を撫でるご主人様は嬉しそうです。
「うちには甘えん坊が2人もいて大変だわ。」
優しい優しいご主人様。
世話好きな貴女は、きっとこれからもずっと
私と13号さんを甘やかすのでしょう。
貴女と毎日を過ごせる私は、なんて幸せなんでしょう。
ご主人様、大好きです。
ずっと傍にいさせてくださいね。
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