あの日の出会い。
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鹿児島から上京してきたばかりの頃。
僕は困惑していました。
どこに行っても人、人、人。
大きなビルばかりで電車の数も多くて、何度道に迷ったことか分かりません。
それでも僕には夢がありました。
オールマイトのようなヒーローになって、沢山の人を救いたい。
憧れの雄英高校に入学が決まって喜んでいたのも束の間、まさか入学式の日にこんな事になるなんて、思いもよりませんでした。
「亜南!ばいばーい!」
「うん、また明日。」
クラスメイトに手を振って、家に帰っていた時に僕はそれを見つけてしまったんです。
「こ、これは何でしょう…?」
普通の人なら全く使用する機会はないであろう、鞭。
都会の人はこれを見ても驚かないのでしょうか?
とりあえず落し物として交番に届けようとした時、頭上から声がしたんです。
「ちょっとそこの子!待ってー!!」
大きな声と共に目の前に飛び降りてきた女性。
緑の大きなコートを着ていました。
「それ、私のなのよ。返してくれる?」
「そうだったんですね。持ち主が見つかって良かっ…!?」
その女性がこちらを向いた瞬間。
僕の足は勝手に動いていました。
「は!?ちょっと、どこ行くのよ!」
「だ、誰かーーー!!!」
お父さん、お母さん、おばあちゃん。
都会はやっぱり怖いです。
空港では外国人に話しかけられるし、
街中では金髪の人にナンパされるし。
入学初日に露出狂に会うなんて。
僕はやっていけるのかな。
「ねぇ、待って!」
後ろからすごい勢いで追いかけてきてるお姉さん。
胸が、胸がすごい揺れてます。
僕は全力で逃げるしかありません。
「待ってって、言ってんでしょ!」
制服を掴まれて、後ろに引っ張られる。
僕はお姉さんのコートの中にすっぽりと収まる形で捕まってしまったのです。
「捕まえた❤」
「〜ッ!!」
「何で逃げるのよ、その鞭返して頂戴?」
「あ、あの、胸が!当たってて、その!」
お姉さんがキョトンとした顔で僕を見て、ニヤリと笑った。
「あら、なあに?顔真っかっかじゃない。胸が好きなの?」
「違います!断じて僕は!」
「僕?」
お姉さんが僕の事をじっと見つめる。
「僕っ子。年下。制服。整った綺麗な顔ねぇ。貴女最高ね!」
ぎゅーっと抱き締められて、キャパオーバーな僕の手から鞭を取ったお姉さん。
背の高い彼女にひょいと抱きかかえられて、交番のお巡りさんの元へと連れていかれた。
「この子、体調悪いようなのであとはお願いします。はい、私の名前は…。」
僕のこの日の記憶は、ここまで。
翌日の昼休み。
見慣れない短髪の眼鏡をかけた上級生が1年生のクラスを見に来ていた。
ざわつく男子達。
その女性は、僕を見つけると笑顔で駆け寄ってきた。
「いたいた!貴女、昨日は大丈夫だった??」
髪を撫でられ、彼女が昨日の露出狂だと気付く。
顔が一気に熱くなって、昨日の感触を思い出したら鼻血が出てきた。
「ぶはっ、初心ねぇ。」
笑いながらティッシュを取り出すお姉さん。
「昨日私あの時ヴィランを追ってたのよ。最後まで送れなくてごめんなさいね。私は香山睡。貴女は?」
「く、黒瀬亜南です。」
鼻を抑えながら答えると、早く治りますようにと鼻に可愛いキャラクターの絆創膏を貼られた。
「…鼻血に絆創膏は不要なのでは?」
「細かいこと気にしないの♪じゃあね!また会いましょう!」
滅茶苦茶な人なのに、声を聞くとほっとしてしまうのは何故だろう。
嵐のように過ぎ去った先輩との時間はあっという間だった。
羨望の眼差しを向けていたクラスメイトには投げキッスをして教室を出ていった先輩。
歓声が湧き、颯爽と窓から飛び降りていった先輩は、まるでヒーローだった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
あれから時は流れた。
先輩と同じ教職に就き、休日には一緒に飲みに行くようにもなった。
あの出会いから数年で僕の身長はぐんぐん伸びて、今では僕の方が5cmも先輩より高くなった。
生意気、と言われてデコピンをされた事もある。
「亜南、飲み行くわよ!」
「はい、先輩。」
あの日から先輩はいつだって僕のヒーローで。
貴女の背中をずっと追いかけていきたいと思った。
僕は困惑していました。
どこに行っても人、人、人。
大きなビルばかりで電車の数も多くて、何度道に迷ったことか分かりません。
それでも僕には夢がありました。
オールマイトのようなヒーローになって、沢山の人を救いたい。
憧れの雄英高校に入学が決まって喜んでいたのも束の間、まさか入学式の日にこんな事になるなんて、思いもよりませんでした。
「亜南!ばいばーい!」
「うん、また明日。」
クラスメイトに手を振って、家に帰っていた時に僕はそれを見つけてしまったんです。
「こ、これは何でしょう…?」
普通の人なら全く使用する機会はないであろう、鞭。
都会の人はこれを見ても驚かないのでしょうか?
とりあえず落し物として交番に届けようとした時、頭上から声がしたんです。
「ちょっとそこの子!待ってー!!」
大きな声と共に目の前に飛び降りてきた女性。
緑の大きなコートを着ていました。
「それ、私のなのよ。返してくれる?」
「そうだったんですね。持ち主が見つかって良かっ…!?」
その女性がこちらを向いた瞬間。
僕の足は勝手に動いていました。
「は!?ちょっと、どこ行くのよ!」
「だ、誰かーーー!!!」
お父さん、お母さん、おばあちゃん。
都会はやっぱり怖いです。
空港では外国人に話しかけられるし、
街中では金髪の人にナンパされるし。
入学初日に露出狂に会うなんて。
僕はやっていけるのかな。
「ねぇ、待って!」
後ろからすごい勢いで追いかけてきてるお姉さん。
胸が、胸がすごい揺れてます。
僕は全力で逃げるしかありません。
「待ってって、言ってんでしょ!」
制服を掴まれて、後ろに引っ張られる。
僕はお姉さんのコートの中にすっぽりと収まる形で捕まってしまったのです。
「捕まえた❤」
「〜ッ!!」
「何で逃げるのよ、その鞭返して頂戴?」
「あ、あの、胸が!当たってて、その!」
お姉さんがキョトンとした顔で僕を見て、ニヤリと笑った。
「あら、なあに?顔真っかっかじゃない。胸が好きなの?」
「違います!断じて僕は!」
「僕?」
お姉さんが僕の事をじっと見つめる。
「僕っ子。年下。制服。整った綺麗な顔ねぇ。貴女最高ね!」
ぎゅーっと抱き締められて、キャパオーバーな僕の手から鞭を取ったお姉さん。
背の高い彼女にひょいと抱きかかえられて、交番のお巡りさんの元へと連れていかれた。
「この子、体調悪いようなのであとはお願いします。はい、私の名前は…。」
僕のこの日の記憶は、ここまで。
翌日の昼休み。
見慣れない短髪の眼鏡をかけた上級生が1年生のクラスを見に来ていた。
ざわつく男子達。
その女性は、僕を見つけると笑顔で駆け寄ってきた。
「いたいた!貴女、昨日は大丈夫だった??」
髪を撫でられ、彼女が昨日の露出狂だと気付く。
顔が一気に熱くなって、昨日の感触を思い出したら鼻血が出てきた。
「ぶはっ、初心ねぇ。」
笑いながらティッシュを取り出すお姉さん。
「昨日私あの時ヴィランを追ってたのよ。最後まで送れなくてごめんなさいね。私は香山睡。貴女は?」
「く、黒瀬亜南です。」
鼻を抑えながら答えると、早く治りますようにと鼻に可愛いキャラクターの絆創膏を貼られた。
「…鼻血に絆創膏は不要なのでは?」
「細かいこと気にしないの♪じゃあね!また会いましょう!」
滅茶苦茶な人なのに、声を聞くとほっとしてしまうのは何故だろう。
嵐のように過ぎ去った先輩との時間はあっという間だった。
羨望の眼差しを向けていたクラスメイトには投げキッスをして教室を出ていった先輩。
歓声が湧き、颯爽と窓から飛び降りていった先輩は、まるでヒーローだった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
あれから時は流れた。
先輩と同じ教職に就き、休日には一緒に飲みに行くようにもなった。
あの出会いから数年で僕の身長はぐんぐん伸びて、今では僕の方が5cmも先輩より高くなった。
生意気、と言われてデコピンをされた事もある。
「亜南、飲み行くわよ!」
「はい、先輩。」
あの日から先輩はいつだって僕のヒーローで。
貴女の背中をずっと追いかけていきたいと思った。
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