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しかえし (針谷×主@甘々) ※裏

「....ハリー、かわいい。」
「は、はぁ?ばかにすんな!」
「してないよ。顔真っ赤なんだもん。」
「そ、んなわけねーだろ!お前だって茹でダコみてーだぞ。」
「ふふふ。」

誰もいなくなった教室。物音がしなくなった廊下。空から差し込む夕日が机を照らし、電気は必要なかった。

一番後ろの並びの机に少し腰掛けながら、愛しい人と影を重ねる。
目線を逸らしながらも、抱きしめる腕を離さない彼の背中を、そっと撫でた。

「....っくすぐってぇ...」
「好きだよ、コウ...」
「お前こういう時だけその呼び方...ずりーなぁ。」

そういうと、彼は私の首筋に唇を落としながら、ブラウスの裾から手を入れ、直接肌に触れる。触れられた腰のくびれの部分から、ぞくぞくという感覚が全身を駆け巡る。

「ん...っハリー、キスして...」
「!...しかたねーなぁ...」

そう言って彼は口づけをし、そっと舌を割り込ませてくる。
混ざり合う唾液さえ全て飲み込んでしまいたいと思うくらい、とても甘くて、とろけそうな感覚。

彼の言葉は、だいたい素直じゃない。
その口ぶりについて少し文句を言いたい時もあるが、彼は可愛くて、可愛くて、全部を許してしまいたいくらい愛おしいのだ。

「...ね、私のこと好き?」
「...今更なんだよ?」

少し動揺しながらも、止まない愛撫。
鎖骨に口づけをしたその唇を止めるように、彼の頬を両手で包み、こちらへ向かせる。
必然的に彼が上目遣いをする形になり、私はふふっと笑みが溢れてしまった。

「な、なんだよ?」
「ううん、可愛くて。ねぇ、私のこと好き?」
「離せ。...好きに決まってんだろ。何言ってんだよ。」

彼は私の手を解くと、今度は私を見下ろしながら、私の目をまっすぐ見ながらそう言った。

「嬉しい。私も大好き!」
「...あ、あたりめーだろ!なんてったってオレ様の...」

彼の首に腕を回し、そのまま抱きつくと耳元で彼が照れたように囁いた。
そのまま、耳元で囁き返す。

「...このまま、したい。」
「は!?やるなら家で...おい」
「この時間はちょうど誰もこないよ。先生の見回りの時間にもまだ早いし。」

制止する彼を椅子に座らせ、ベルトに手をかける。頭の上で彼のため息が聞こえる。
しかし、彼の態度とは違って反応している“ソコ”を見て、私はついふふっと笑ってしまった。

「...嫌そうにしてたのに、コウもしたかったの?」
「...うるせえ、そりゃそうだろ、でも場所ってもんがな...」
「ねえコウ、...上乗っていい?...もうしたい」
「...!!」

彼の顔が音を立てたかのように真っ赤に染まる。照れ屋で、すぐ赤面する彼が可愛いすぎる。
私は椅子に座っている彼の上に、正面を向いて跨る。そして、天井を仰ぐ彼のそれを、自分の中に呑み込んでいく。
私の“ナカ”は、もう待ちきれないと言わんばかりに溢れさせていた。

「...んっ...んん...」
「........っ」

ズプズプと彼のものが入ってくる。
それが奥に到達したとき、ビリビリと快感の波が全身に押し寄せる。

「...ハァッ...ぁ......っ」
「.......お前、エロすぎ」
「だって、コウが....っ」

挿入された瞬間、吐息を漏らした彼を姿をみてさらに興奮を覚える。
私は、彼の頬に手を添え、もう片方の手を彼の肩に添えて、ゆっくりと上下に動いていく。

「あっ......ぁ.....」
「...ぁー......ヤバ.......」

荒くなった息をおさえながらも、彼の手は私の胸に触れ、もう片方の手でぐいっと身体を引き寄せられた。その反動で彼と唇が重なる。

「んっ....んっ.......んぁ.......」
「..........っ」

水音を立てて揺れる2つの影。
奥を突かれるたびに、喉の奥から声が漏れる。

「ん........」

彼の首筋に唇を這わせると、ピクンと反応を示す。それが嬉しくて、舌で鎖骨から上に舐め上げると、今度はビクッと彼の身体が震えた。

「っおい、仕返しするぞ......」
「ん、あ!だめ......っ!」

彼は悔しそうな顔をした後にニヤリと笑うと、私の腰を両手でがっしり掴み、激しく上下運動を促す。
急速にナカをかき乱され、快楽の波にのまれてどうにかなってしまいそうになる。

「っんぅ.....!あぁあ...っだめだめだめ......!コウ!」
「だめじゃねーだろ...!」
「....っぁ、イっちゃ......あぁう.....っ!!」

彼の上で私の腰がさらに沈んだ時、ナカから湧き上がってくる痺れるような感覚に支配された。身体がびくんびくんと痙攣し、全てが心地よい。

「はあっ、あっ、あぁ......っ」
「.....オレも、ィ......っ!」

いつのまにかこめかみの部分に汗が滲んでいた彼は、切羽詰まったような表情をして、また激しく私の身体を揺さぶった。
ナカで彼のものが膨張し、“達する”んだということを理解する。

「....くっ!ぅ....っハァ......ハァ」
「.....んんっ.....」

一瞬彼の身体が強張ると、すぐに脱力した。
肩を上下させて、激しく呼吸する彼は、なんて官能的で、綺麗なんだろう。
そんなことを考えていると、力をいれていた下肢に痛みを覚えてきた。

「...おりる。」
「........おう。」

彼は我に帰ったように視線を逸らし、私の腰を支えて立たせる。
先ほどまで激しく蠢いていた結合部からは愛液が糸を引き、夕日で銀色に光っていた。

「あーあ、すごいね、ハリー。」

なんだかおかしくなって、くすくすと笑うと、彼は赤面してそそくさとズボンを履いて身なりを整える。




「足と...腰、大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ。ありがとう。」
「...そっか。」

誰もいない廊下を並んで歩く。
なんだかあの空間にいるのが恥ずかしくて、2人して足早に教室を出た。
身体を重ねたことはあったけど、お互いの部屋以外、ましてや学校なんて初めてだった。

「やや、2人とも、もう遅いから気をつけてね。」

下駄箱で靴を履いている時、担任の穏やかな声が聞こえた。

「せ、先生。さよなら!」
「はい。さようなら。」

若王子はにっこりと微笑むと、ひらひらと手を振って去っていった。

「ちょっとびっくりしたね。ハリー。」
「う、うるせえ...早く帰るぞ。」
「待ってよー。」

少し恥ずかしそうに、ぶっきらぼうに答えて彼は足早に玄関から出ようとする。

「ハリー。.....っ!」

駆け足で追いつき彼の袖を掴んだ時、ふいに振り返ってきた彼はニヤリと笑ったと思えば、次の瞬間には彼の唇が私の唇に重なっていた。
学校の敷地内で、近くに誰かいるかもしれないのに。突然の出来事に、目を見開かざるを得ない。

「..........オレ様からの仕返しだ。参ったろ!」

唇を離した彼は、頬を少し赤くして、ニヤリと笑いながら言った。

さっきまで彼をからかっていた私は、もう何も言えなくて、ただ心臓の音がバクバクと私の頭の中で鳴り響いていた。




END