英雄
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俺、恋って、熱血だと思うんス!!俺、熱いの大好きっス!!高校男子夜嵐イナサ、熱い恋、してるんス!!
「イナサ、おはよう。」
「月先輩!!」
月先輩今日もめっっっっっっっちゃ可憐!!!早起きな月先輩が来る時間だと思い、さらに早起きして校門で張ってた甲斐があった。可憐な月先輩を見ないと1日が始まらないっスからね!!
「いや、顔、近い近い。」
「あ!!近すぎましたかね!!どうも大変!失礼!致しましたァ!!」
「おっと。」
俺は反省すると勢い余っていつも頭を地面に叩きつけてしまう癖があるのだが、それを知ってる月先輩はいつも片手で俺の頭を受け止めてくれる。形は違えど、頭を撫でてもらってる感覚ゲットっス!!
「毎度毎度その癖どうにかなんないのイナサ。危ないでしょ。」
「なんないっスね!!」
「どうにかしようとしろっつーの。」
少し笑いながらコツン、と俺の頭を小突く月先輩。うわああああああああ!!!!好き!!!!!!
「月先輩、今日も大好きっス!!」
「いつもありがとうイナサ。」
「誰よりも可愛いっス!!」
「ありがとう。」
「理想の女性っス!!」
「ありがとう。」
「付き合ってください!!」
「だーかーらー、ダメだってば。」
「フラれたァァァアアアア!!!!諦めないっス!!」
「立ち直りが早い。」
月先輩は士傑高校異性交遊禁止の校則をきっちりと守っているため、俺は毎日フラれっぱなし。でも、絶対にこの熱い気持ちは毎日月先輩に伝えたい。本当に、本当に大好きなんだ。それに、俺は知ってるんス。知ってること1つ目!!
「月先輩…。」
「な、急にどうした!?」
月先輩は俺のしょんぼりした顔に弱い!!俺はお見通しっス。知ってること2つ目!!
「いつもの言ってください。」
「え、やだよ、なんで。」
「月先輩、お願い。言ってくれないと今日頑張れないっス…。」
「……もー、ずるいよ。」
俺がお願いすると先輩は断れない!!そして、知ってること3つ目!!
「月先輩、早く。」
「…………。」
「月先輩。」
「〜っ!………そ……」
「そ?」
「………卒業したら、ね?」
「かーーーー!!!!好きです!!付き合ってください!!」
「だから、卒業したらだってば!」
月先輩も俺のことが大好き!!みんなを救けるプロヒーローになる。月先輩を一生大事にする。これが、俺の目標であり、熱血を支える源っス。
「月先輩、抱きしめていっスか!!」
「な、だめだめだめ!校庭だよここ!?」
「校庭じゃなかったらいいんスか!!?」
「そ、そういうことじゃなくて!」
笑う月先輩も、困る月先輩も、怒る月先輩も、照れる月先輩も大大大好きっス。ありったけの気持ちを込めて、月先輩を抱きしめた。
「ちょ、ほんと、だめだってば!誰かに見られちゃうかも…。」
「俺は月先輩のことしか見てないっス!!」
「だから、そういうことじゃなくて…!もー!」
腕にすっぽり収まる月先輩が愛おしい。早く、俺だけのものになって欲しい。
「月先輩も、俺のこと、好き?」
「〜っ!知らない!」
「じゃあ、なんで拒まないんスか?」
「…………。」
「ん?」
「…………………………好き。」
「かーーーーーーー!!!!!!!」
「な、内緒だからね!」
「うっス!!内緒っス!!」
早朝の校庭。まだ誰も登校していない学校。2人だけの秘密。キュッと少しだけ抱きしめ返してくれた月先輩に気づき、俺は月先輩をもっともっと強く抱きしめた。
「朝から熱すぎ。ヤバ驚嘆。マジ渇望。」
「ケミィ!いつからそこに!?」
「ケミィ先輩!!おはようございます!!月先輩は俺のものっス!」
「マジ理解。」