第10話:覚醒の初期段階
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「坊や…まずいもん見ちまったなぁ…」
恐怖でしゃがみ込む少年を見下ろしながら、妖怪は不気味な声で呟いた。
ガチガチに震え上がった少年は、助けを呼びたいのに
うまく声が出てこない様だ。
「ぁ…たす…たす…け…ぁ…」
「いいぜぇ…今すぐその恐怖から解放してやろう…。お前さんの…魂と引き換えにな」
妖怪はしゃがみ、少年の目線まで顔を近づける。
大きくゴツい片方の手で、少年の顔をグィッと引き寄せ
もう片方の手で…子供の魂を吸い出す、あの餓鬼玉を持った。
少年の…命が危ない…!
『っっ……ぅっぅうああ!!』
ドゴーン!!!!
鈍い音が響いた。
…やってしまった。私は、何をしているんだろう。
反射的に身体が動いてしまった。
自身も恐怖で震えているのに
少年を助けなければという気持ちの方が先に立ってしまった。
奈由は、近くにあった大きめの石を、すかさず妖怪の背後から
頭部目掛けて、投げつけた。
突然の衝撃に、妖怪は一瞬怯み
押さえつけていた少年の顔を手放した。
「っっ…いてぇじゃねぇか…誰だ!!!」
妖怪は、すぐさま後ろを振り向き、奈由を視線に捉える。
目が合うと…妖怪は、奈由の顔を見るなり、気味の悪い笑みを浮かべた。
「昨日の姉ちゃんじゃねぇか。背後から襲いかかるとは…良い度胸だなぁ」
その笑みと、妖怪の威圧的なオーラに屈することなく
奈由は、身体を竦ませた少年に向かって、必死に叫んだ。
『早く!逃げて!!』
「ぇ…あ…』
『早くして!!走って!!!』
恐怖で、今にも魂が抜け出しそうになっていた少年は
奈由の言葉で目覚め、必死で身体を動かした。
「ぅぁ…うっぁあぁああああ!!」
少年は、無我夢中でその場を逃げ出した。
『は…はぁ…はぁ…』
今までに、出したことないくらい大きな声を張り上げ、息が切れる。
恐怖で縮こまりそうな身体と
緊張で上がる心拍数で、震えが止まらない。
だが、奈由は
自身の恐怖を必死に押し退けて、妖怪に力強く言い放った。
『人間の子供の魂を食べるなんて…絶対に許せない…!ここはアンタがいて良い所なんかじゃない。今すぐ…その餓鬼玉をこっちに渡してどこかへ消えなさい…!!』
恐怖でしゃがみ込む少年を見下ろしながら、妖怪は不気味な声で呟いた。
ガチガチに震え上がった少年は、助けを呼びたいのに
うまく声が出てこない様だ。
「ぁ…たす…たす…け…ぁ…」
「いいぜぇ…今すぐその恐怖から解放してやろう…。お前さんの…魂と引き換えにな」
妖怪はしゃがみ、少年の目線まで顔を近づける。
大きくゴツい片方の手で、少年の顔をグィッと引き寄せ
もう片方の手で…子供の魂を吸い出す、あの餓鬼玉を持った。
少年の…命が危ない…!
『っっ……ぅっぅうああ!!』
ドゴーン!!!!
鈍い音が響いた。
…やってしまった。私は、何をしているんだろう。
反射的に身体が動いてしまった。
自身も恐怖で震えているのに
少年を助けなければという気持ちの方が先に立ってしまった。
奈由は、近くにあった大きめの石を、すかさず妖怪の背後から
頭部目掛けて、投げつけた。
突然の衝撃に、妖怪は一瞬怯み
押さえつけていた少年の顔を手放した。
「っっ…いてぇじゃねぇか…誰だ!!!」
妖怪は、すぐさま後ろを振り向き、奈由を視線に捉える。
目が合うと…妖怪は、奈由の顔を見るなり、気味の悪い笑みを浮かべた。
「昨日の姉ちゃんじゃねぇか。背後から襲いかかるとは…良い度胸だなぁ」
その笑みと、妖怪の威圧的なオーラに屈することなく
奈由は、身体を竦ませた少年に向かって、必死に叫んだ。
『早く!逃げて!!』
「ぇ…あ…』
『早くして!!走って!!!』
恐怖で、今にも魂が抜け出しそうになっていた少年は
奈由の言葉で目覚め、必死で身体を動かした。
「ぅぁ…うっぁあぁああああ!!」
少年は、無我夢中でその場を逃げ出した。
『は…はぁ…はぁ…』
今までに、出したことないくらい大きな声を張り上げ、息が切れる。
恐怖で縮こまりそうな身体と
緊張で上がる心拍数で、震えが止まらない。
だが、奈由は
自身の恐怖を必死に押し退けて、妖怪に力強く言い放った。
『人間の子供の魂を食べるなんて…絶対に許せない…!ここはアンタがいて良い所なんかじゃない。今すぐ…その餓鬼玉をこっちに渡してどこかへ消えなさい…!!』