第8話:紐解かれる真実
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男は、うっすらと口から血を流しているが、その表情は不気味な程、余裕の笑みを浮かべていた。
「無理すんなよ、おい。マジで入れたんだ。立ってるのがやっとのはずだぜ!」
幽助は想像以上の、男の不死身さに、腰が引けた様子だ。
すると、その瞬間…
「ふぅ…うぐぁあああああ!」
『っつ!!』
男は突然、断末魔のような、雄叫びをあげた。
身体が突然、異様に変形し、着ていたシャツを突き破り
口からは大きな牙が生え、それは正しく鬼の姿へと変化したのだ。
「おいおいおいおい!冗談だろ!?」
幽助は、男の突然の変貌に、目の前で起きていることが信じられない様子で硬直している。
そして、その一部始終を見ていた奈由もまた、おもわず叫び出しそうになった口を抑えて、身体を震せていた。
怖い!嫌だ!!ここに、いたくない!
その刹那、男は腕を振りかざし...
ドォオーン!!
「うあぁー!」
幽助に向けられた拳は、振りかざしただけで、地響きにも似た重厚感ある音を鳴り響かせた。
幽助は、完全に避けきることができず、大木に叩きつけられ激突した。
そのまま、地面に這い蹲るように、力なく、横たわってしまった。
「クックック...これでもう、終わりだな」
「ち...ちくしょ...!っ、こんな化け物だとは…パワーがケタ違いだ…」
幽助の身体が、震えている。怯えている。
このままでは、本当に…
――――殺される…!――――
『やめて!!』
奈由は、すくみきった足を何とか動かし、横たわる幽助の側へと、駆け寄った。
『幽助君!大丈夫!?怪我が...』
突然現れた見知らぬ女に、名を呼ばれて庇われる。
この状況に、幽助も驚きを隠せないようだ。
「アンタ...誰だ?なんで俺を知って...」