第8話:紐解かれる真実
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森の茂みから現れたその姿とは、奈由も良く知る、あの人だった。
『南野君...』
思わず、小声で呟いた彼の名。
奈由の、前世の恋人同士だったとされる
蔵馬、もとい南野秀一の姿がそこにあった。
これが、おとぎ話だったら可愛いものだが、現実、前世が妖怪だなんて、信じがたいし、正直不気味な節もある。
―どうして、南野君がこんな所に...。
不安と疑問で心の中を、締め付けられたが
奈由は、固唾を飲んで
ジッと3人の様子を見つめた。
「わざわざ、3人で霊界まで乗り込んで手に入れたこの秘宝。
思う存分に使い、暴れてやらねばこの秘宝達もただのガラクタにすぎん。まずは何をする?」
「かかかっ!俺はこの餓鬼玉で魂を吸い取ってやるよ!活きの良い子供の魂が良いな!」
どうやら「レイカイ」という場所から
小さな男の持つ剣。
角を生やした男の持つ餓鬼玉と呼ばれる玉。
そして、南野君が手に持つ、丸い鏡を盗み出したらしい。
だけど、レイカイって…どこだろう?
それに、盗んだって…南野君が?
前世は盗賊だったとは言っていたいけど...まさか...。
すると、沈黙を守り続けていた
南野君が、突然に口を開いた。
「悪いが、俺は手を引かせてもらう」
「なに!?」
「どういうことだ!?それは、仲間を抜けるということか!?」
「そうだ」
南野君の、突然の言葉に男2人は
驚きの表情を浮かべ、且つ怒りも露わにしている。
不穏な空気が、3人をどんどんと包み込んでいくのがわかった。