第4話:落ち着かない心
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そして、南野君は…
静かに口を開いた。
「俺は、木花と駆け落ちをした時…君を一度死なせている。
君を……もう、危険な目には合わせたくないんだ」
パタン
それは、静かに閉まったドアの音。
屋上に残された私は
ガクッと力が抜け
その場に座り込んだ。
『わかんないよ……南野君……』
涙は出なかった。
でも、心の奥底を
針でチクチク刺されたような苦しい想いが
私の身体を、心を支配した。
――――苦しい。
その後…
私は、南野君が屋上を去ってから数分後
一人で教室に戻った。
わかりやすいくらい落ち込んでいた私をみて
友達にまた心配をかけた。
『大丈夫だよ』
そう言って、何とか理由を話さずには済んだけれど
その後の授業は億劫で
つまらない時間としか思えなかった。
この校舎に…南野君がいると思うだけで
何とも言えない罪悪感にかられた。
彼は愛する人に会うことを、愛する人のために避けるのだ。
その根源は、もちろん
私が前世の記憶を失ってしまったから。