第4話:落ち着かない心
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奈由は、南野君の眼差しに映るのが自分ではないと感じた瞬間、咄嗟に彼から視線を反らした。
『…でも、私まだ自分が妖怪だったとか信じたわけじゃないよ』
…そうは言いながらも
心のどこかで、自分は妖怪だったのではないかと信じ始めていた。
幽霊が見えるようになったり、妖力…を感じ取れるようになったり。
認めざるを得ないほど、様々なことが短期間で起こり続けている。
だけどその一方で、妖怪だったことを認めてしまうのは…これまでの自分を否定しているような気がしまって…どうにか現実を否定しようとしている。
気持ちがどちらにも落ち着かず、苛々する。
「…俺も、君が俺と接近することで妖力が強くなるのを危惧していたんですが、まさか、こんなに早く妖力が高まるなんて思いませんでした。おそらく、このまま一緒にいる回数が増えれば、更に妖力が強くなり、本来の木花の力も取り戻すでしょう」
『でも……それは困るの!そんなの!私は…私なんだから…群青 奈由なんだから…!』
そう、そうだよ。
私は、私。群青 奈由だ。
勝手に前世の力が強まって、私が私じゃなくなるなんて
そんなの、絶対に嫌だ!!