私の名前は、群青 奈由。

ここ盟王学園の１年生。

２学期に突入し、高校生活が
徐々に楽しい日々へと変わっている今日この頃。


友達もそれなりに多く、先生や先輩にも恵まれているし
幸せだ、と思えない日はない。


「奈由、中間テストの結果発表みた？」

「私達、５０位以内入ってたよ。奈由以外」

からかいながら言うのは、しっかり者の沙希と
おっとりタイプの優。

「しょうがない、奈由だもん」

「確かに。奈由だもんね」

それにまた便乗するのが、明日香と理緒。


『アンタ達～…頭良いからって何よ～！嫌みよ！嫌み！』


頭の良い４人に比べ
奈由だけは、勉強が苦手だ。

こんな調子で、いつもからかわれている。


「あはは！ゴメンゴメン！でも、ちょっとは勉強頑張りなよ？
バイトばっかしてないでさ！」

『はいは～い』

軽く受け流し、自分の机に鞄を置いた。

「そういえばさ、またあの人が１位だったよね」

「あのめっちゃ格好良い人でしょ？
顔も良くて、頭も良いってヤバくない？」