第3話:蔵馬と木花
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…ということではないでしょうか」
『まま待って、ちょっ待って…』
いっきに現実に引き戻された奈由は、パニック陥っていた。
そもそも、まず前世が人間じゃなくて…よ…妖怪?
妖怪って、架空の存在だと思ってたのに?
この私が?
妖怪?!
『あの…全然…信じられないというか…信憑性が薄すぎて…』
「本当のことですよ」
『前世が妖怪って…どういうこと…意味がちょっと…』
ここまでの話がもしも、本当ならば
私に憑依したであろう木花って子の…その…妖怪のパワーみたいなものが
少なからず、私の中に眠ってるっていうこと!?
人間だと思っていたのに
普通じゃない…ってことなの…?
『ごめん…さすがに信じられないよ…』
信じられないのではなく、信じたくないに近かった。
南野君から、顔を背けて見ないようにした。
これが、本当の話しなら
彼はきっと今、非常にショックな顔をしているだろうから。
「…そうですよね」
意外に落ち着いた声をしていた。
すると彼は、背けられた奈由の頬にソッと触れた。
「何はともあれ…君が生きていてくれたことは…本当に嬉しかった」