第3話:蔵馬と木花
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『蔵馬様!いやあぁあああ!!』
「木花!!っつ!うあぁ!!」
妖花族の村を出て、すぐの出来事だった。
俺達は、霊界の追跡者に追われ瀕死の重傷を負わされた。
追跡者の狙いは、俺だ。
盗賊である俺を殺す必要がある奴は…数え切れないほどいたから。
天罰だろうか。
俺は俺の行いのせいで、大切な君まを巻き添えにしてしまった。
以前ならば
こうなってしまったら
仕方ないと、どこか割り切れていたと思う。
だが、俺は…
何の関係もない
君を、巻き添えにしたこと
愛を誓ったばかりで
守ると固く決意したばかりで
こんなにも、早く別れなければいけなくなってしまったこと。
なんて、残酷なんだ。
悔しく、そして悲しみが…
『蔵……さ…ま…ぅ…はぁっ…っ…』
「喋…るな……」
大量の血が、横たわる身体から溢れ出て止まらない。
意識が朦朧とする中で、君は、俺の名を必死に呼んだ。
『ごめ…なさ…っ…治す…って…約束っ…したのに…蔵馬…っ様…治…な…きゃ…』
「…いぃ…もう…い…い…」
木花は、俺を治そうと…俺に触れようと、血塗れの手を伸ばすが、だんだんと、腕に血が通わなくなり
次第に、指一本、動かせなくなっていた。
その時
君は最後の力を振り絞って…俺に、こう言ったんだ。