第30話:暗黒武術会
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ピーピーうるせぇな。なぁんだ…この女?浦飯側の人間かぁ?」
「やっ…!?」
ノラリクラリと不気味な動きで螢子達を囲うように集まり出す観客の妖怪達。
さすがの螢子も萎縮し、おもわず言葉を失った。
『ちょっと…近付かないでよ…!』
「へへっ、活きがいいねぇ」
「なかなか美味そうな女共だな。喰ってやろうかぁ?」
『ぃやっ…!!来ないでってば!!』
奈由が必死に抵抗するが、妖怪達はお構いなし。
大口を開けて、今にも丸呑みされそうになった……その瞬間。
「あ…イデデデデ!?」
「うっさい野郎どもだね。さっさと、席に戻んな」
妖怪の舌に煙草の火を当てがう静流。
見事な撃退方法を見せつけ、妖怪達は慌てて去っていくのだった。
やはり、さすがは桑原の姉だ。
「こらー!!バカ幽助ー!!さっさと起きろー!!」
『桑原君!!頑張ってぇー!!』
「桑ちゃん!根性だよ!根性で羽ばたくんだよ~!!」
仕切り直して、激しい応援(?)を繰り広げる螢子。
奈由もぼたんも負けじと、声援を送った。
半ば諦めモードのコエンマは、心の中で「何事もありませんように」と祈りながら、ただ静かに観戦した。
「さぁ~!天高く吊り上げられた桑原選手!今まさに!絶体絶命です!!」
会場の盛り上がりは最高潮に達し、小兎の実況にも力が入る。
完全に窮地に陥る桑原と、桑原を落とすタイミングを見計らう鈴駒。
そして今まさに、その頃合いを見定めたようだ。
「…よし、頃合いの高さだな。蛙みたいに……へたばって死になぁ!!!!」
その瞬間、鈴駒は一気にヨーヨーの紐を緩めた。
同時に桑原の身体は、凄まじいスピードで急降下していった。
「うぉぉおおおおおお!?」
『桑原君っっ…!!』
もはや、万事休す。
だが
桑原は、決して諦めてはいなかった。
「剣よ……伸びろぉぉ!!!」
床に落下する直前。桑原は、霊剣を床に突き刺すと、落下の力の反動を利用して横に飛んだ。
「ぅおおおお!!」
床スレスレの位置から、再び鈴駒に攻撃を仕掛けようと試みる。
だが、そんな桑原の攻撃に、鈴駒もまた反撃を開始。
「くっ……無駄だね!真っ直ぐこっちに向かってきても…ヨーヨー全部顔面にぶち当るだけだぜ!!」
鈴駒はヨーヨーを自在に操り、正面から突っ込んでこようとする桑原に対して、強烈な攻撃が直撃するよう投げ打った。
だが、桑原もここでまた…新たな反撃を見せる。
「もう一本の剣よ!鈴駒に向かって…伸びやがれー!!」