第30話:暗黒武術会
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「螢子さんと静流さんですね。初めまして…コエンマと申します。どうぞよろしく」
「は、はぁ…よろしく…?」
「さて、行きしょうか。中まで案内しましょう。足元に気を付けて」
キリッとした振る舞いで、女性4人をスマートにエスコートするコエンマ。
コエンマの素を知る奈由とぼたんにとっては、違和感だらけすぎて、つい顔を見合わせて首を傾げた。
「それでは!!鈴駒対桑原………試合、始め!!!!!」
小兎の合図で始まった第一試合。
初戦を交えるのは、鈴駒と桑原だ。
「さーて、遊んでやりまっか」
余裕を見せる鈴駒と
「どこからでもかかってこいや!!」
気合は十分の桑原。
桑原が手招きで挑発するポーズを取ると
、鈴駒は素早い身のこなしを見せた。
「ほいっと!」
「んな!?」
ぴょんぴょんと飛び跳ねながら縦横無尽に移動を繰り返す鈴駒。
あまりの動きの早さに、小兎の実況も追い付かない。
「り…鈴駒選手、凄い身のこなしだ!私も動きを追うのがやっとです…!!」
「へへ、それだけで大したもんさ。このニイちゃんにはきっと何も見えていないはず………っ!!」
得意げに放った、鈴駒の言葉。
だが、桑原に僅かな隙をつかれた。
「おっらぁぁ!!」
桑原は、上手く間合いに入り込み、大きく拳を振りかざした。
「ぐぁあっ!」
避けきれず、拳をもろに食らった鈴駒は大きく吹き飛ばされる。
そこから一気に体勢を崩し、桑原は畳み掛けるように攻撃を繰り返した。
「舐めんなよ!本番になりゃあ、こんなんもんよ!!」
「っ…ぅぁあ!!」
繰り返される攻撃に打つ術をなくした鈴駒。何度も何度も繰り返し、桑原に立ち向かおうとトライするか全てが虚しく空振りに終わる。
そんな桑原の巻き返しに、場内の観客達は大いに盛り上がりを見せた。
「なんだあの鈴駒とかいうチビ!てんで弱いじゃねえーか!!」
「ボケェ!弱ェヤツは引っ込めー!」
ヒートアップする観客達。
湧き上がる熱狂の渦に飲まれて、桑原は更に強い攻撃を仕掛けようとした。
「おらっ!!」
「っ…ぐあっ…!」
「なぶる趣味はねぇ!楽にしてやんぜ。10カウントゆっくり寝てな!!」
次の一撃で倒せると確信した桑原。
大きく腕を振り上げ、渾身のパンチを食らわそうとした。
その時だった。