第28話:闇からの招待状
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
電撃のような妖気が、背中を伝った。
だけど、それが敵意からくるものでないことは、瞬時に分かった。
わざと強い妖気を発して、あくまで私達を気付かせようとしただけの、単発的な妖気だった。
そんな嫌な妖気の使い方をしてくる
その相手は…
「お楽しみのところ、邪魔して悪いねぇ」
『え!?あなたっ…!?』
漆黒のサングラスを掛け、スーツのポケットに手を入れたまま、こちらをジロリと見つめてきたその相手とは
垂金権造の屋敷で出会った
戸愚呂兄弟ーーその弟だった。
「やぁ、お嬢ちゃん。暫く」
『何で、あなたがここにっ…』
不敵な笑みを浮かべる戸愚呂。
初めて出会った時から、印象は変わらない。
その真っ黒なサングラスの向こう側からは…相も変わらず、強い闇を感じさせてくる。
「奈由、この男を知ってるんですか?」
異様な雰囲気を漂わせるこの男が、奈由と面識があるのだと察した秀一は、怪訝そうに顔を歪めた。
『…雪菜ちゃんを助けに行った屋敷で会ったの。垂金権造に雇われた妖怪。確か名前は……戸愚呂』
「…嬉しいねぇ。名前を覚えてくれてるなんてな」
こんな再会を果たすなんて、誰が予想しただろう。
ううん、本当なら
再会なんてするはずない。
だってあの時、戸愚呂は…
幽助君と桑原君が倒したはずなのに!
「浦飯達が倒したはずなのに何でここにいるんだ?って…顔をしてるねぇ。あんなのは、ただの芝居だ。やられた振りをしたまでだよ」
『うっ……うそ…』
そんな、まさか
倒したと、思っていたのに。
あれだけ命を懸けて戦ったのに
結局、私達は
戸愚呂の手の上で転がされてただけってこと…?
「まぁ、そんな過去の話はどうでも良い。今日は……蔵馬、アンタに話があって来た」
「……なんだと?」
戸愚呂の視線が、蔵馬だけを捉える。
蔵馬は戸愚呂を睨みつけ、いつ何時何が起ころうと、すぐに奈由を守れるよう、警戒し続けた。
「結論から言おう。浦飯、桑原、飛影…そして蔵馬。お前達4人は……2ヶ月後に行われる暗黒武術会のゲストに選ばれた」
「なっ!暗黒武術会だと…!?」
ーーー暗黒武術会ーーー
その言葉に、秀一は大きな反応を示した。
あまりに予想外だったらしく、いつになく動揺した様子を見せた。