第3話:蔵馬と木花
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『して、妖狐である貴方様が、何故こちらに?何かご用がおありなのでしょう?』
「…なんだと思う?」
『はて…?ん~~~…我々一族は、あまり他の妖怪とは関わりを持ちませんので…誰か知り合いがいるとも考えにくいような…』
「……お前…馬鹿なのか」
『まぁ!何故ですか!?』
「俺は盗賊だぞ。妖狐蔵馬。今じゃ、知らない奴の方が少ない」
『く……蔵馬…様…?』
頭にクエスチョンマークを浮かべたような顔をした。
どうやら、本当に知らないらしい。
『盗賊さんということは…何かを盗みに?ここには、盗んで頂けるほど高価な物はございませんが…』
「…宝具」
『…宝…具?ああ!花結のことですね!ごめんない。お渡しできれば良いのですが…生憎その…禁じられていて…』
おもうように進まない会話に、多少の苛立ちはありつつも、その反面で…無垢な姿に魅力を感じた。
だが、こんな女妖怪に手こずっている暇はない。
「今ここで素直に渡せば、その綺麗な顔に、傷はつかんだろう。だが、宝具を渡さぬというのならば…無理矢理にでも奪うしかない」
目的は、宝具のみ。
こんな女妖怪に…
見惚れている場合では、ない。