第24話:花はヒカリ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「だからね、そんなふうに思わせてくれた奈由ちゃんに、ちゃんと面と向かって、お礼がしたいのよ。それに…ここまで元気になった私の姿も、見てもらいたいと思ってるわ」
そう言った母の顔は
晴れ晴れとして、清々しくて…無邪気にみえた。
奈由の行動が
奈由の言葉が
自分の知らないところで
母に活力を、与えてくれていたのか。
暗黒鏡を使い、幽助と奈由のおかげもあって、母の病気が治せたと思っていたが…
もしかすると
奈由との出逢いが
母に生きる力を与えていたからこそ
ここまで、急激に回復できたのかもしれないな。
「…さぁ。そろそろお風呂に入って、寝る支度もしなきゃ。秀一も明日学校なんだから、早く寝なさいね?」
「うん。そうするよ」
志保利は椅子から立ち上がると「洗い物有難うね」と言って、自室に戻ろうとした。
「母さん」
「ん?」
「…有難う。奈由に、ちゃんと聞いておく」
柔らかく微笑みながら言った、秀一の感謝の言葉。
志保利は、胸に温かな想いを込み上げながら、優しく応えた。
「こちらこそ有難う。じゃあ、おやすみなさい」
「おやすみ」
リビングに残った秀一は、窓の外を眺めた。
「満月か…」
雲ひとつないクリアな漆黒の夜に、優しく灯る月明かり。
まるで…
「奈由のようだな…」
月明かりが溶けるように
秀一の胸に、浸透し広がっていく。
なんて、倖せな
なんて、温かな
ーーーーーーーー光…なんだろう。
~続く~