第20話:嘆きの華
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
凍り付いた螢子の表情と、竹中先生の異変に気が付いたぼたんと奈由は、咄嗟に歩み寄る。
そして、目の当たりにした光景に、おもわず言葉を失った。
ーーー殴られた痕跡。顔は血塗れ状態で…
気絶している。
「そ、そんな…竹中先生が…」
『どうして、関係ない先生まで…』
涙を浮かべる螢子の隣に、ソッと寄り添う奈由。
震え上がる背中を摩り、少しでも不安を緩和してあげようとするが…それも束の間。
ガシャーーーン!!
「ゆぎムらぁァァァあぁ…」
職員室の窓を叩き割り、岩本達が遂に侵入してきた。
『こっの……そ、それ以上近づかないでよ!!こっち来んな!!』
無駄な抵抗とは思いつつ、少しでも相手の動きを封じようと、奈由は、接近してくる岩本達に向かい、そこら中にある教科書やペンやハサミを投げ付けた。
「無駄だム駄ダァァ!!!どんなに逃げ惑ってもォォオマエ達は助からんノダァハハハ!!」
『ぐっ…っ…ぼたんちゃん!!螢子ちゃん!!走ろう!!』
「う…うん!」
3人は、職員室を飛び出し、再び校舎内を走り回った。
岩本達は、依然として追いかけてはくるものの、先程よりも明らかに追いかけてくる速度が遅くなっていた。
おそらく、この暴挙により奈由達を怯えさせ、萎縮させたことで、どこにいても逃さないという自信を得たのだろう。
外に出ようすれば、校門を見張っているヤツらに捕まるだけ。
岩本達にとって、奈由達は…袋の鼠なのだ。
どこに逃げても
逃げることはできないのだと。
「おんどりゃぁぁぁぁぁああ!!!霊剣~~~!!」
拳の効いた勇ましい叫び声と共に、長くて神々しいオーラを纏った、霊気の剣を振りかざす桑原。
「オラオラオラ!テメェら、いい加減邪魔なんだよ!!散れ散れ!散っちまえぇえ!!」
桑原の一振りが、何体のモノ養殖人間達をいっきに倒す一方で
「薔薇棘鞭刀!!」
薔薇の鞭を操りながら、華麗に敵を倒していく蔵馬。
「ふん!ノロノロしていたら、いつまで経っても、幽助に追い付けんぞ!さっさと片付けろ!」
皮肉を交えながらも、素早い身のこなしで、的確に敵を倒していく飛影。
そんな飛影の態度が気に入らない桑原は、頭に怒りマークを付けながら顔を歪めた。
「てんめっ!このチビ!朱雀のことは浦飯に託してんだ!俺らは、ここで敵を倒すまでよ!」