第19話: 乙女の迷い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「んだよ、ハッキリしねぇな?まぁ~……じゃあ、アイツといつか結婚することになったら、式には呼んでくれよな!」
「随分と話が飛躍しますね…」
「だははっ!冗談冗談!」
茶目っ気混じりに言う幽助の言葉に、秀一は、おもわず笑みを溢した。
到底想像のつかない未来の話
今の俺には、現実味が湧かないな。
果たして、これから
この複雑に絡み合う人生が
ーーーーどう変化し
どんな未来を辿っていくのかーー
一方、その頃。
順調に魔界虫を倒し続けて、ようやっと38匹目を殲滅した奈由は
ふと、ぼたんに素朴な疑問を投げかけた。
『ねぇ、ぼたんちゃん。秀一君と飛影君は…霊界の宝を盗んだ罪を免罪にしてもらうため、幽助君に協力するようコエンマさんから命令されたって言ってたよね?』
「うん。まぁ、そうだね」
道中で、多くのことを語り合う中、秀一が、免罪符を得るかわりに、今回のミッションへ協力することを命じられ、幽助のもとに派遣された事を知った奈由。
コエンマさんと秀一君は、そのことを話していたんだなと、やっと納得がいった。
『じゃあ、桑原君って子は?もしかして、彼も霊感探偵とか?』
「あぁぁ~私にもよく分かんないんだよね。桑ちゃんって熱い男だからさ!世界の危機だと思ったら放って置けなくなったのかもね?」
『へぇ、凄い勇気だねぇ…』
先程、通信した時に、モニターの隅で小さく見え隠れしていた、パンチの効いたスタイルの少年。
桑原君といって、幽助君の同級生らしい。
『なんか、すごくチグハグな組み合わせだよね。いつか私も、桑原君にも会える日がくるのかなぁ』
「かもしれないね!本当、みんな性格がバラバラだから仲良くやってるか心配ったらありゃしないよ……んん?」
突然、ぼたんの顔色が変わった。
何やら耳を澄ませて、周囲をチラチラと目配せしている。
「何だろ?この音…」
『お、音?』
ーー音。
そう言われて、奈由もまた耳を澄ませた。
すると、聴いたことのない、笛のような不思議な音色が流れているのに気が付いた。
一体、どこから聴こえるんだろう?
そう思いながら、少しの間
耳を澄まし続けていると
突如、複数の人間が至る所から姿を現し始めた。
『な、なに!?』
「魔界虫に寄生された人間達だ!でも…様子がおかしいね…」