第18話:霊界からの知らせ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「や、やや、やめ、やめ!近付かないどくれよ~!」
男達が邪魔で、追い詰められている人の様子が上手く確認できない。
だが時折、男達の足の隙間からチラチラ見え隠れするその人が、ひどく怯えている様子が伺える。
奈由は偶然にも、足元に落ちていた木の棒を手に取り、男達の背後に向かって突進した。
『こ、この…!』
そして、木の棒を1人の男に目掛けて、感情のまま、勢いよく振り下ろした。
『やめなさーい!!』
バコーーン!
「ぐおぉお!」
棒の先端が、頭部におもいっきりクリーンヒットし、男は目を回しながらその場に倒れた。
残されたもう1人の男は、奈由の突然の襲撃に惚けた顔をしている。
だが、それも束の間。
奈由は、猛スピードで
残された男の顔面目掛け、すかさず棒を振り翳した。
『おっっっりゃ!!』
「ぐええっぁぁあっ!」
男の顔に、見事ストライクショット。
これが野球なら…場外ホームランばりの華麗なバッティングをお見舞いした。
完全にノックアウトされた男達は
無様な格好で、その場に倒れて気絶した。
『っ…はぁぁ』
現実に引き戻さ我に返った奈由は、自分の無茶苦茶な行動に、血の気が引いていくのを感じた。
『や、やってしまった…』
私、なんてことを…!
自分でも驚くほど、衝動的になってしまった。
まさか、人を殴ってしまうなんて。
しかし
驚いたのは、それだけではない。
怯え震えていた人物の正体。
地面に尻餅をついたその人物に
奈由は、目を丸くして凝視した。
『ぼ、ぼ…ぼたんちゃん!?』
「奈由ちゃん…?」
偶然なのか必然なのか。これもまた、縁なのか。
襲われていたのは…奈由の良き友人、ぼたんだった。
あまりの驚きに、開いた口が塞がらない2人は、呆然としながら互いを見つめ合った。
『ぼたんちゃん、何で…どうしてこんなとこに!?』
「奈由ちゃんこそ、どうして!?何でここにいるんだい!?」
『私は、変な妖気を感じて…ここに辿り着いたの。助けを呼ぶ声が聴こえてきたけど、まさか…ぼたんちゃんだったなんて…』
「そうだったのかい…助けてくれて本当に助かったよ。有難う奈由ちゃん」