第2話:矛と盾と南野君
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「じゃあ、俺はこれで」
『え……ま……っ待って!』
南野君に引き止められるかと思っていた。
それなのに、すんなり立ち去ろうとしたから、反射的に呼び止めてしまった。
『…ちょっと、話せない?』
おいおい、私は何を言ってるんだろう?
自分の行動が、まるで理解できない。
あんなに腹が立っていた相手に
どうして自分から接近しようとしているんだ?
「……良いよ」
それなのに
君がそう頷いてくれたことに
胸を撫で下ろしている自分がいる。
『わぁ…』
私達は病院の屋上へと、足を運んだ。
空がオレンジ色に輝く夕日に染まっていた。
そういえば、私達が昨日初めて出逢ったのも…丁度、このくらいの時間だったかな。
「夕日、凄いね」
『…ね、そうだね。綺麗』
南野君と肩を並べて、夕日を眺める。
美しくて優しい陽に、心も穏やかになっていく。