第18話:霊界からの知らせ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「まぁ、仕方ない。今回は諦めるとするか」
『本当にごめんなさい…。ぼたんちゃんの仕事量を減らしてあげたいとは思うんですけど…』
「はっはっは。構わん構わん。それは、おぬしが気にすることではない。無理言って…悪かったな」
『い、いえ…』
ぼたんちゃんのことを考えれば
手伝ってあげたいとは思うけれど
だけど、今……私の隣で、ホッとした表情を浮かべている秀一君の顔を見ると
この決断で、間違いなかった
そう、思うしかない。
ーーキーンコーンカーンコーン
『あ、そろそろ教室に帰らないと…』
話が、上手く一区切りついたところで、予鈴の鐘が鳴り響いた。
奈由が、教室に帰る準備をしようとしたその時、コエンマが再び口を開いた。
「蔵馬。お前には、もう少しだけ話しがあるのだが…良いか?」
コエンマの言葉に、蔵馬が一瞬、身構えた。だが、何かを察したのか、すぐに警戒を解いた。
「……奈由、先に戻っててくれますか?」
『あ…うん。わかった』
蔵馬の表情は、とても落ち着いているが
何故なのか、心なしか
奈由の胸には不安な思いが過った。
だが、ここで駄々をこねるわけにはいかないと思い…奈由は、1人で教室に戻ることにした。
『…じゃあお先に。コエンマさんも…さようなら』
「うむ。またな」
奈由は、1人その場を後にした。
またな。
最後にそう言った
コエンマの言葉が、心にコダマする。
また、どこかで会う日がくるのかな。
「…ぼたんから、色々と報告は受けていたが、なかなか良い娘だ。意外や礼儀正しくし、何より自然とお前を立てるような、振る舞い。霊界探偵助手も…お前のために引き受けなかったんだろうな」
「彼女は良い意味で、もう人間なんですよ。妖怪や霊の類は、今の彼女には似合わない」
「…かといって、切っても切れぬ運命(さだめ)もあるだろう。妖力が上昇してる以上、あの娘を無関係と切り離すのは、かえって危険だと思うがな」
「俺が、守れば良い。それだけのことです」